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竹澤哲のWorld Cup Report 20 : ポルトガル人にとっての4位とは
3位決定戦を見ながら、ふと思い出したことがある。それはベスト8が決まった、翌日のことだった。知り合いの記者と一緒に食事でもしようとフランクフルトのカールシュタットという大きなデパートの前で待ち合わせた。時間よりも少し早く着いた僕が何気なくデパート前に並んでいるベンチに目をやると、白髪混じりの二人の男がなにか熱心に話し合っている。瓶ビールを片手に、もう一方には『ア・ボーラ』というポルトガルのスポーツ新聞を手にしていた。二人ともポルトガル人であったのだ。何を話しているのかちょっと気になったため近づくと、どうやら前の晩に行われたスペイン対フランス戦のことを話題にしているようだった。平日の真っ昼間からビールを飲んでいることからも、もうリタイアした人たちかもしれなかったが、いずれにせよポルトガル本国から観戦のために訪れたのではなく、出稼ぎでやってきて、ドイツに住んでいる人にちがいなかった。フランクフルト空港の両替所にもポルトガル人は働いていたし、観戦に行ったアンゴラ戦にもたくさんのヨーロッパ諸国で働くポルトガル人が来ていた。彼らにとって今回のポルトガルの躍進はどんなに鼻高々であっただろうか。そんなことをポルトガルの選手たちも意識しながらプレーしていた。クリスティアーノ・ロナウドがフランスに敗れたながらも、胸を張って言った言葉が印象的だった。「欧州で働くポルトガルの人々に、僕らが素晴らしいチームであったことを見せることができた」
by ginga-movie
| 2006-07-16 09:05
| 竹澤哲のワールドカップコラム
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[GINGA / ジンガ]とは?ポルトガル語で揺れるという意味があり、狭義では、フットボールにおけるフェイント時の足さばきのこと。あるいはカポエイラの基本動作を言います。広義では、ブラジル人特有のしなやかでリズム感のある身体性そのものから、心の拠り所としての象徴的な言葉として、ブラジルではごく一般的に使用されています。
「遊び心のあるサッカーは、プレイを楽しまないと出来ない」ロビーニョは映画『GiNGA』の中で、そう語ります。それは彼のみならず、ロナウジーニョのあの楽しく創造性豊かなプレイからも容易に感じることができるでしょう。そのすべての源は、ブラジル人は「GINGA」を持っている、という事実に尽きるのです。 映画『GiNGA』公式サイト www.ginga-cinema.jp 表参道ヒルズに、今話題のポッドキャストを自由に楽しめる『Podcast STUDIO』オープン(3/13〜3/26)
KTa★brasil(ケイタブラジル)
STUDIO APARTMENT、KALEIDOSCOPIOをはじめ数々のレコーディングにパーカッションで参加。サンバの本場、ブラジル仕込の打楽器奏者/MC/DJ。渋谷Organ barのLa Verdad、渋谷rootsでのSAMBA NOVAでのレギュラーをはじめ、日本各地でのライブ・DJ、一度そのGINGAを体験すべし! ●毎日更新! KTa☆brasilブログ GiNGA NEWS WEEKLY PDF
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