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西任白鵠:Garboコンシェルジュ


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真摯に音楽を愛した人。

ジャズサックス奏者、マイケル・ブレッカーが13日に亡くなりました。
死因は骨髄性白血病。

ドナーの提供者を探すため、世界各地のジャズ・フェスティバルでも、
ドナー適合者の検査所が設けられていましたが、
残念なことにその生涯を終えました。
57歳でした。

マイケル・ブレッカーにインタビューしたのは、
2003年、アルバム『ワイルド・アングルズ』がリリースされた時。


WIDE ANGLES
Michael Brecker / / Verve









コンサートのため来日した彼がステイしているホテルへ出掛け、
たっぷりと話しを伺いました。

「作曲とは、けして簡単なことではない。
曲がいつ浮かんでくるのかはわからないんだ。
シャワーを浴びているときや、
車を運転しているときにメロディーが浮かんでくることだってある。
だから車の中にはいつも、テープレコーダーを置いているんだ。

ただ、曲を作れる、作れないにかかわらず、
毎日ピアノの前にすわる時間を作るようにしているんだ。
曲を作ろうとする時間を作ることが大切なんだよ。」

マイケルほどの人でも、そうやって毎日、曲を産み出す努力をしているのかと、
私はそのとき、自らの音楽への態度を深く反省しました。

「曲のタイトルはどうやってつけるんですか?」
と質問したときには、
「それはいい質問だねえ」
と言われ、とてもうれしかったことも覚えています。

彼は笑いながら、
「タイトルをつけるのは、作曲よりもさらに輪をかけて難しいんだ」
と話していました。

「来日中はどこで練習するんですか?」

そう聞いたときも、「いい質問だ」と小さな声で繰り返しながら、
穏やかに笑っていました。

「数日でも吹かなければ指がなまってしまうので、
人より少し早く会場へ行って練習するんだよ。」

家族をとても大切にし、音楽に対して真摯な姿勢を持つ人。
と言っても、音楽を特別扱いするのではなく、
人生を楽しみながら、毎日の生活の中に音楽もある。
そんなふうに音楽と付き合っている人だと感じたことを思い出します。

ご冥福をお祈り申し上げます。
by garbo-music | 2007-01-17 21:08 | 洋楽
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