今、自分の1st　アルバムの曲順を考えています。
11月にリリースするカバーアルバムで、
ビートルズのAnd I love him(her)や、fly me to the moonなど、
いろんなジャンルでスタンダードになっている名曲をpickupして歌っています。

これを1枚の作品にどう収めるか。

アルバムとは、例えるならばコース料理のようなもの。
よいコース料理とは、1品1品が美味しいのはもちろんのこと、その流れやバランスもとても大切です。ポーションも考えないと、最後のデザートまで食べられない。

そんなわけで、アウトロからイントロへのつながり、メイン料理をどこにもってくるかなど試行錯誤していた時、ふと素晴しい曲順で映画のように聞かせてくれた1枚の作品を思い出しました。

エルヴィス・コステロ　『NORTH』


ノース (DVD付初回盤)
エルヴィス・コステロ / ユニバーサルインターナショナル








1曲目は、You left me in the dark

長い年月を共に過ごしてきたパートナーと別れ、
ジャズ・シンガー、ダイアナ・クラールとの婚約が報道されたのは、
ちょうどこのアルバムがリリースされた頃でした。

途方にくれる別れ。
唇を動かすのさえつらい。
そこに現れた君。
君が振り向いた瞬間、ぴんと来たんだ。
恋に落ちてしまった。
あなたが語りかけてくる言葉は、どれも素敵な音楽だ。
一刻も早くキスしたい。
そんな彼女の話をさせてくれないか。

あなたとなら正直でいられるんだ。
僕はずっとそばにいるよ。
どんな富も財宝もあなたとは比べ物にならない。
僕は生きがいを見つけたんだ。


と、つらい別れから新しい出会いまでが曲で綴られてゆくのです。

次はどうなるのだろう？
静かな興奮とともに1曲1曲をとても大切に聞いたアルバムでした。

美しい作品です。