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2009年 12月 21日

バーナンキ議長の住宅ローンは金利上昇対策完了

ライフプランニングブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。

住宅ローンを利用されている方にとって、今後の金利の動きは気になるところ。
それにともなう固定金利や変動金利の選択、あるいは借り換えのタイミングなどに影響があるからです。

もちろん金利の動向は、株価や為替そして実態経済を左右する要素ですから、これに注目しているのは住宅ローン利用者だけではありませんが。

そんな金利の動向に、ある意味で世界でもっとも近く、そして影響力を持つ人物は、現在のところ米連邦準備理事会のバーナンキ議長でしょう。

そのバーナンキFRB議長が、米タイム誌とのインタビューの中で、自身の住宅ローンを借り換えたことに言及しました。

T:住宅ローンは?
B:最近借り換えたよ。

T:いつ?
B:5%くらい。数ヶ月前に。

T:いいタイミングですね。
B:yes、私の住宅ローンは変動金利で、それは(exploded)跳ね上がってしまったから、そうしなければならなかったんだ。

T:それで、5%の固定金利にしたんですか?私はこれがもっとも重要な情報になると思う(笑)。
B:5%をちょっと超えた30年の固定金利です。

それこそ米国では、住宅ローンの金利リセット(例えば、借り入れからある一定期間は金利のみの支払いで、一定期間経過後に一気に支払額が増加するようなタイプのローン)によって爆発(explode)し、次々と住宅ローン利用者が破たんしてしまうのでは?と懸念されていますが、今回のバーナンキのインタビューの中にでてくる"explode"という言葉は、WSJblogでの考察ではちょっと意味が異なるようです。

バーナンキの住宅ローンが組まれたのは2004年で、4.125%の金利の変動金利型で、5年後にLibor+2.25%に金利が変動するものだそうです。

最初の金利リセットのタイミングであった今年6月時点では、1.5%ちょっとのコストアップに過ぎず、インタビューの中でバーナンキが述べたような金利が跳ね上がった(exploded)という状況ではなかったようです。

ということは、今回の借り換えは、そうしなければならなかったというより、バーナンキがいずれ住宅ローン金利が上昇するとみていると考えたほうがよさそうです。

WSJの記事にもあるように、
・短期金利はほぼゼロに近く、これ以上の低下がみこめない。
・またバーナンキがここ数カ月連邦準備理事会の出口戦略と回復について話していたことを考えると、それは人々にとって大きな驚きではない。

というのはその通りで、「いつ」「どの程度」金利を動かすのかは読み取ることはできません。

直近の失業率は10.0%へと低下しましたが、これが一時的なものであれば少なくとも低金利政策は相当長引くことも予想されます。

このバーナンキの判断が正しいのかどうかは判りませんが、バーナンキ自身が、今が長期金利の底に近いとみているということ、いつ金利上昇してもオーケーな体制が整ったということは間違いなさそうです。
by lifeplaning | 2009-12-21 10:18 | 大山 潤
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