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2009年 09月 21日

貿易戦争は経済回復の芽を摘む

ライフプランニングブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。

今月11日に、アメリカのオバマ政権が、中国製のタイヤ輸入に対して35%の関税を課すことを決定したことが報じられました。

アメリカとしては中国から輸入される安いタイヤに関税を課し、実質的な販売価格を高くすることで、国内の消費者に国内産のタイヤの購入を促します。

「苦しい消費者のお金は、同じく苦しんでいるアメリカ企業の商品購入に使って、アメリカ人同士助け合いましょう」ということでしょうが、相手の中国もだまっているはずがありません。

13日には中国がアメリカから輸入される鶏肉と自動車部品に対してダンピング(不当に安い価格で販売)の調査を実施するとやり返します。

こうした動きが激しさを増すと、両国間の貿易は滞り、消費者には製品価格の上昇を強いる諸刃の剣となってしまいます。

関税障壁に関わらずこのような保護貿易主義の動きは、自由貿易を進める動きがある一方で、あらゆる国の様々な商品に存在しているため、
オタクがやるならウチもやるよ
という保護貿易主義の応酬が世界的にはじまらないとも限りません。

ようやく各国政府の救済策によって見えはじめた世界経済の回復の芽を摘んでしまうのではないか(特に現状は、救済策によって下駄をはかされた壊れやすい経済回復に見えます)、という不安を感じます。

もちろん経済の状況が悪くなるほど、産業界や企業からの突き上げも厳しくなるでしょうし、自国の経済と産業を守りたいという気持ちが強くなるのは理解できます。

一方で保護主義が行き過ぎて世界全体の経済を悪化させてしまうと、結局国内の経済がダメージを受けてしまいます。

各国の政府にとって非常に難しい舵取りになるとは思いますが、1930年代と同じような状況だけは避けて欲しいと願っています。
by lifeplaning | 2009-09-21 08:30 | 大山 潤
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