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2016年 09月 19日

経営者なら知っておきたい!会社負担なく導入できる年金制度

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの三次理加です。

「マイナス金利でも資産が殖える!経営者のための確定拠出年金」第2回目となる本稿では、確定拠出年金の仕組みについて解説します。

確定拠出年金について解説する前に、日本の年金制度について簡単にご紹介しましょう。
日本の年金制度は、全国民に共通する国民年金を基礎に、被用者保険である厚生年金保険の2階建ての制度となっています。厚生年金保険には、民間サラリーマンや公務員等が加入しています。これらに上乗せする形で、企業年金や国民年金基金等があります。(図表1)

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企業年金には、厚生年金基金、確定給付年金、確定拠出年金の他、共済制度型の中小企業退職金共済、特定退職金共済があります。

確定給付年金と確定拠出年金、この2つの名称はよく似ていますが仕組みは異なります。

確定給付年金とは、従業員の退職後に決められた年金額を支給する年金制度です。その名の通り、年金の「給付」額が確定しています。また、企業が年金資産の積立義務、運用責任を負います。運用等により掛金額が変動し、運用損等で積立不足が発生することもあります。企業からすれば、将来の年金給付額は従業員への債務といえます。

確定拠出年金は、従業員の在籍中に決められた額を「拠出」する年金制度です。事業主は、年金資産の積立義務は負いません。掛金は従業員が自己責任で運用するため、退職後に支給される年金額は人により異なります。

「年金制度を導入したいとは思うけど、掛金を拠出すれば会社の負担が増えるのでは?」
このように思う経営者もいらっしゃるかもしれません。

このようにお考えの経営者に、是非、知っていただきたい制度があります。
それは「選択制」確定拠出年金(以下、選択制DC)。

選択制DCとは、給与等の総額人件費を見直すことにより確定拠出年金を導入するもので、中小企業向けの確定拠出年金といえます。

選択制DCを導入する際は、現行の給与の一部を「生涯設計手当(ライフプラン手当)」として分割します。「生涯設計手当(ライフプラン手当)」を給与と併せて受け取るか、確定拠出年金として積み立てるかは、従業員が選択します。

給与として受け取ることを選択した従業員は、これまでと同額の給与を受け取ります。

従業員が確定拠出年金として積み立てることを選択した場合、その掛金は給与所得とはなりません。そのため、従業員は、所得税・住民税の節税をしつつ将来の老後資金を備えることがでます。また、掛金額の設定次第では、社会保険料の等級が下がります。企業にとっては、掛金は損金算入ができ、且つ、社会保険料の等級が下がれば法定福利費の低減につながります。

このように「選択制DC」は、会社が掛金を負担することなく導入することが可能な年金制度なのです。

次回は、確定拠出年金の税制優遇について、具体的な例を用いて解説します。
by lifeplaning | 2016-09-19 07:10 | 三次 理加
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