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2016年 07月 18日

両替商倒産の危機!は、なぜ起きた?

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの三次理加です。

女性実業家 広岡浅子氏が主人公のモデルとなったNHK朝の連続ドラマで、主人公の姉の嫁ぎ先である両替商が倒産したことを覚えていますか?その時、主人公の嫁ぎ先の両替商 にも両替を希望するお客が押し寄せ、あわや倒産?という危機を迎えます。

ドラマにあったように、維新直後、大阪で多くの両替商が倒産に追い込まれたのは事実です。なぜ、そのようなことが起きたのでしょうか?

江戸時代の貨幣体制は、「米遣い、金遣い、銀遣い」といわれるものでした。第2回でご説明したように、経済の中心はお米であったものの、地域によって流通する貨幣が異なっていたのです。

江戸を中心とする東国は、両・分・朱という単位で表される金貨、大阪を中心とする西国は、銀何匁というように、銀貨の重さで価値を示す丁銀(ちょうぎん)、豆板銀などの銀貨が使用されていました。これは「東の金遣い、西の銀遣い」といわれました。
加えて、全国のおよそ8割に相当する藩が独自の貨幣を発行していたため、非常に複雑な貨幣体制を有していたのです。

現代におきかえて考えると、東京では「円」、大阪では「ドル」が使われ、それとは別に各県限定の貨幣がある、といったイメージですね。

幕府は、「一両=銀六十匁」という公定換算値を定めていました。しかし、実際には、日々動く相場に応じて、金銀の両替がなされました。両替商は、銀を金に両替する際の手数料と、相場の値動きの双方が儲けにつながっていたのです。

維新後、政権を取った新政府は、このバラバラな貨幣体制を統一することにしました。
1868年(慶応4年、明治元年)5月9日、新政府は「銀目廃止令」を布告します。これは、丁銀、豆板銀の運用を停止するとともに、銀目で表示された契約については、契約時点の相場で金目に換算して書き換えるというものでした。ちなみに、金目(きんめ)とは金を素材とする貨幣、銀目とは銀貨を指します。

大阪堂島米会所の米切手に代表されるように、大阪では、信用取引が発達していました。そのため、支払手段として、両替商を引受人とする両替手形が広く普及していました。
両替手形は、引受人として記名された両替商の店頭に持っていけば、いつでも金銀と交換できる、というものです。

「銀目廃止令」により、保有する(銀目で記載された)両替手形が紙くずになると誤解した一般庶民や小規模商人が両替商に殺到、現金化を要求して取り付き騒ぎが起こったのです。これにより大阪の両替商の1割に相当する30~40店が倒産したといわれます。

なお、最終的に統一された貨幣は「円」となりました。当初、「円」は、金貨や銀貨として発行されました。「円」発行のために金・銀が不足すると予測した五代友厚氏は、大阪に金銀分析所を設立。全国から金銀を買い集め、新政府に高く売りつけて大きな利益をあげたのでした。

このように歴史をみてくると、朝の連続ドラマもより一層楽しめますね!
by lifeplaning | 2016-07-18 00:00 | 三次 理加
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