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2016年 04月 13日

奨学金という名の借金

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
マイアドバイザー®jp登録ファイナンシャルプランナーの浅川陽子です。

大学生でなにかしらの奨学金を受けている割合は、今や50%を超えているといわれていますが、日本の場合、「奨学金」については、「給付型」と「貸与型」とがあります。平成25年度、日本学生支援機構の調査によれば、奨学金制度全体の金額ベースでは、約38%が「給付型」、約62%が「貸与型」、奨学生数ベースでは、約47%が「給付型」、約53%が「貸与型」となっており、日本の奨学金制度では、「貸与型」が「給付型」より多いのが特徴となっています。

<教育ローンと「貸与型奨学金」の違い>

子が大学や専門学校に進学するにあたり、教育資金が不足する場合、国民金融公庫が実施している「国の教育ローン」や金融機関の扱っている「教育ローン」を利用することができます。この場合、借りるのは保護者で、返済も保護者です。(民間の金融機関の「教育ローン」では、「親子リレー返済」といって子が卒業し経済的に自立した後、子が債務者として返済を親から引き継げる場合もあります。)

一方、子が借りて子が返済していくのが「貸与型奨学金」です。言葉をかえると、保護者である親が子に、「借金」を子に背負わせるのが「貸与型奨学金」といえるかもしれません。

<日本学生支援機構の奨学金は「貸与型」>

日本の代表的な奨学金制度である、「日本学生支援機構」の奨学金は、大学については2種類の奨学金があり、第1種は無利子、第2種は有利子、ともに卒業後返還しなければならない「貸与型」です。貸与終了後7ヶ月後から「返還」(返済)が開始することになっています。

<延滞>

日本学生支援機構の奨学金の延滞については、平成25年度末現在の返還義務者が約342万人の内、3ヶ月以上の延滞者は約19万人、1日以上の延滞者は約33万人だそうです。

これから返還が始まるケースでは、返還日に返還口座から返還金が引き落とされないと、翌日から年5%の延滞金が発生します。また、返還開始後6ケ月経過時点で3ケ月以上、延滞すると「全国銀行個人信用情報センター」に登録されることになり、その期間は契約期間中と返還終了後5年間と長期にわたり、この間、クレジットカードの利用制限や住宅ローンの利用ができない等のライフプラン上大きな不都合が生じることになります。延滞のペナルティーはけっして軽いものではありません。

延滞が増加している理由として、卒業後に就職できず返還が経済的に困難になっていることなどが推測されますが、実は、返還が困難になった場合の救済措置(返還期限の猶予、返還期間の延長により返還額の減額等)は設けられています。しかし、そのような措置を知らないで手続きをとらず、延滞を継続していると、利子、延滞金も含めた貸与金の一括返還の請求を受け、結局は、返還自体が不可能な状況に追い込まれる場合も少なくないといいます。

<「貸与型」奨学金を利用する場合の注意点>

最近、国が「給付型」奨学金の導入の検討を始めるという考えを示したとの報道がありましたが、財源の問題もあり、早急な実現はむずかしいかもしれません。

「貸与型」奨学金を利用する場合の注意点は、「奨学金を受けられることになったらあとは子の責任」と子どもまかせにしないことです。

延滞者に対する調査で、奨学金の返還義務があることを申込時に知っていた人の割合は延滞者が49.5%(延滞していない人は90.3%)、奨学金貸与終了時に知った人の割合は19.8%(延滞していない人は1%)と、返還義務についての認識不足が問題点として浮き彫りになっています。

卒業後の返還についてのルール(延滞した時のペナルティー、返還が困難な場合の手続き、等)について、保護者と子でしっかり理解し、さらに、保護者は子の返還が延滞にならないように見守るべきです。機関保証制度を利用すれば、保護者は連帯保証人になる必要はありませんが、最悪の場合、子に代わって返還する覚悟ももっておくべきでしょう。



by lifeplaning | 2016-04-13 00:00 | 浅川 陽子
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