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2016年 04月 01日

「買うか、借りるか」これからの賢い選択

マイナス金利の影響で、銀行の間では「住宅ローン金利」の引き下げ競争が行われています。

私自身も15年程前に自宅を購入し、日本を離れた2年前には売却の経験したことがあるため、ある程度の客観的な視点を持って、「買った方がいいのか」または「借りた方がいいのか」について考えることが出来るようになりました。

自宅を購入する場合、購入金額の2割程度の頭金を確保した上で、出来るだけ低金利の融資(住宅ローン)を受けることは当然のことです。(自宅を購入することを前提としている方、または住宅ローンの借り換えを検討している方にとっては今がチャンスなのかもしれませんね。)

考え方は人ぞれぞれですが、重要なのは、家を買うことが、それ以降のライフプランに大きな影響を与えるということをしっかりと自覚することです。(一度買ってしまえば後戻りするのは簡単ではありませんし、賃金カットなどで住宅ローンが払えなくなり、売却を余儀なくされる方が多いのも事実なのです。)

例えば、5000万円の家を、頭金1000万円、住宅ローン4000万円で購入したとします。 家を金融商品に置き換えて考えた場合、1000万円の元金に4倍のレバレッジを掛けて5000万円の投資をしたことと同じです。日本の場合、新築住宅を購入してすぐに売却をしたとしても、少なくとも2割、3割は価格が下がってしまいます。これは、純粋な投資の世界では明らかに失敗です。(都心のワンルームマンションなどの収益物件であれば話は別です。)

自宅を購入する場合には、大きな借金を抱え、住宅ローンを払い続ける以上の何らかのメリットを買主が得られるかどうかに成否が掛かってきます。借家では、家庭菜園や大規模な増改築をするのは難しいでしょうから、そのような趣味を優先される方は自宅を購入した方が人生における満足度は高くなるでしょう。

しかし、一方で現在の日本の住宅市場を俯瞰しておく必要があります。これからは、日本の人口は減少し、明らかに住宅に余剰感が出てきます。地方都市での空き家問題はさらに深刻になってくるでしょう。

そのような状況の中で、高いリスクを負って新築住宅を買う必要があるのかどうか。これから先、中古住宅市場には、これまで以上に物件が供給されてくると思います。その時に、出来るだけ価格を抑えて購入し、自分の好みにリフォームをするといった選択肢もあるように思います。そうすれば、そこで浮いたお金を住宅以外のことに振り向けることも可能になります。

三大都市圏では、住宅価格が高騰しています。特に首都圏では新築住宅の平均価格が5000万円以上になっています。住宅ローンの金利が低いから、今のうちに家の購入を検討する、というのではなく、その後のライフプランをしっかりと検討した上で最良の選択をしていきたいものです。


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by lifeplaning | 2016-04-01 00:00 | 永柄 正智
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