2013年 08月 23日
学生へも広がる妊活って?
ファイナンシャルプランナーの川崎由華です。
先日、厚生労働省の有識者らによる検討会で、不妊治療で体外受精を受ける患者さんに対する公費助成について、2016年度より42歳までとする年齢制限を設ける案が出されました。
言い換えれば、43歳を過ぎれば公費助成を行わない、つまり国としてサポートしていかない、とも読み取れてしまいます。
この年齢制限を設けることになった理由は、決して43歳以上の不妊治療を否定するわけでもなく、予算削減の意図があるわけでもなく、不妊治療を受けた女性が出産できる確率が39歳で10.2%、42歳で3.7%、45歳で0.6%に低下するという厚労省研究班の調査に基づいたあくまで医学的な判断としています。
晩婚晩産が進んで不妊治療を受ける人が増えている一方で、最近、若い女性の中で「妊活」という言葉が広く定着し始めています。
妊活とは、妊娠や出産に向けて心身の準備を進めること。
卵子が加齢していくことを考えると、女性にとって妊娠に適した時期は20歳から34歳だと言われており、いくつかの大学では、妊活をテーマに、高齢出産のリスクや不妊治療の現状を伝え、結婚や出産の時期などの人生設計を考えてもらう講座が開かれているそうです。
妊活を意識した学生は、就職活動の時点から福利厚生など企業の制度を調べ、働きながら子どもを産み育てていけるような環境に重点を置いて職場を選ぶでしょう。
学生のうちから妊活を意識するなんて、私が学生の頃にはタブーだったように思われます。
そのため、就職していざ妊娠出産となった時に育児制度を知って、育児と仕事の両立が難しくて仕事を諦める道を選んだ友人もいました。
妊活をすることで、少しでも早くから自分自身の身体のことを知ったり、結婚や出産を考えた仕事の選び方を考えたりできることは、将来のライフプランを立てるためにもとても大切なことだと言えますね。