Woman.excite Exciteホーム | Woman.excite | Garboトップ | Womanサイトマップ

2013年 01月 16日

ガンとお金を考えるの巻 その2

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの川崎由華です。

先週の「がんとお金を考えるの巻」の続きですが…
胃ガンを早期発見でき、日本では一般的になっている腹腔鏡下幽門下門側切除術で胃の2分の1~3分の2を切除し、17日間、5000円/日の費用負担のある個室に入院した場合を考えます。
病院に支払う費用としてこれらを合計すると…
351,855円(医療費1,172,850円の3割負担)+9,360円(食事代)+85,000円(差額ベッド代)=446,215円
と参考額として算出できました。

さて、退院時に必ず準備しなければいけない額はいくらでしょうか?

ズバリ!!
一般所得者の場合183,518円です。
(上位所得者に当てはまるであろう(主観です)宮迫さんなら、251,088円になります。)

健康保険に加入している(保険証を持っている)誰もが受けられる「高額療養費制度」という公的な医療保険を利用するのです。

高額療養費制度は、同じ医療機関で同じ月にかかった公的な医療費に対し適用される制度で、事前に「限度額適用認定証」の手続きをすることによって、支払時には全額を準備する必要はなく、183,518円で済むのです。

183,518円という金額はどうやって算出したのか考えましょう。

高額療養費制度を適用する場合の自己負担限度額の計算は下記の通りです(70歳未満)。
 一般所得者(標準報酬月額53万円未満の人)
    月額80,100円+(医療費-267,000円)×1%
 上位所得者(標準報酬月額53万円以上の人)
    月額150,000円+(医療費-500,000円)×1%

つまり、今回のケースの場合、この算出式の医療費に当てはまる金額が1,172,850円となり、実際に支払う医療費は89,158円となります。
あくまでも公的な医療費だけが対象となり、入院時の食事代や差額ベッド代、最近よく耳にする先進医療などの公的医療保険対象外の治療費は対象外です。

よって、実際に支払う費用は、
89,158円+9,360円+85,000円=183,518円
と算出できたわけです。

ガンとお金を考えるの巻 その2_a0112619_16195926.jpg


そして、今回のケースは、手術を含めた入院期間が1ヶ月の間におさまったことで、高額療養費制度が上手く利用できたケースです。
手術が月末、術後の入院が翌月にまたがった場合には、2ヶ月各月での計算が必要になり、支払額は高くなるので要注意です。

また逆に、加入の健康保険によっては、この高額療養費制度以外に独自の医療費制度があり、健保組合が医療費を負担してくれることで自身の負担がさらに軽く場合もあります。
加入されている健保組合の制度をチェックしてみるといいでしょう。

ガンを早期発見でき、手術で切除するだけで済む場合、ガンだからといって特別高額な医療費は必要ではなさそうですね。
しかし、このようなケースは本当にラッキーな例と考えるべきだと私は思っています。
その一方で、高額な医療費を恐れ、ガン保険が必須だとも考えていません。

ガン保険について、来週に続きます!
by lifeplaning | 2013-01-16 00:00 | 川崎 由華
Copyright c 1997-2009 Excite Japan Co., Ltd. All Rights Reserved.