2012年 10月 15日
10月の給与明細の厚生年金保険料が変わっていませんか?
ファイナンシャルプランナーの田中尚実です。
企業にお勤めのみなさん、毎月のお給料から厚生年金保険料がいくら
ひかれているかご存知でしょうか?
「えっ?いくらだっけ?」という方がほとんどだと思います。
給与天引きだと細かく見ませんからね。
10月のお給料日はこれからという方も多いと思いますが、10月の
給与明細が手元にきたら9月のものと見比べてみて下さい。
10月から厚生年金保険料が上がっているはずです。
毎月の厚生年金保険料がどのように計算されているのか簡単に説明
しますと、
標準報酬月額 × 厚生年金保険料率
これを労使で折半して負担しています。
標準報酬月額とは、4〜6月の平均月給を1等級(98,000円)から
30等級(620,000円)に区分したもの。
毎年4〜6月の平均月給を標準報酬月額表というものに照らしてあなたの
標準報酬月額が決まり、9月から翌年8月まで適用されます。
(途中3ヶ月平均の固定的給与に2等級以上の変動があった場合は改定されます)
ですから、定期昇給などで標準報酬月額の等級が上がった方は、
厚生年金保険料も上がります。
たとえ、標準報酬月額に変化がない場合でも厚生年金保険料は
上がっています。
なぜならば、厚生年金保険料率が上がったからです。
厚生年金保険料率は、毎年0.354%ずつ引き上げられるスケジュールに
なっておりまして、8月までは16.412%でしたが、9月から16.766%
になりました。
(最終的に平成29年9月に18.3%で固定する予定です)
例えば、標準報酬月額が300,000円という方の厚生年金保険料本人負担分
(給与明細記載の額)は、8月までは24,618円でしたが、9月からは
25,149円に上がりました。
9月分の保険料の納付は10月なので、10月の給与明細から厚生年金保険料
の額が変わる、というわけです。