2012年 08月 27日
法定相続人とは
ファイナンシャルプランナーの田中尚実です。
8月も今週で終わりとなりますが、全国的にまだまだ暑いですね。
沖縄、奄美地方の方々は、大丈夫でしょうか?
かなり大きな台風のようですので十分にお気をつけ下さい。
さて、8月は相続に絡んだ書き込みが何本もありましたね。
話が前後してしまいますが、相続の「基本のき」である法定相続人や法定相続分、
そして遺言書などについて何回かに渡って簡単に解説しておきたいと思います。
亡くなった方の財産を引き継ぐことのできる人を相続人といいます。
誰でも相続人になれるわけではなく、相続人になれる人の範囲と順位が
民法で定められています。この民法で定められた人を法定相続人といいます。
配偶者は常に相続人となります。
そして、以下の第1順位から第3順位の相続人がいる場合は、それらの人と
同順位で相続します。
第1順位:子
第2順位:直系尊属
第3順位:兄弟姉妹
第1順位がいなければ第2順位、第2順位がいなければ第3順位が相続人になります。
「配偶者」とは法律上の婚姻関係にある相手をいいます。
つまり、事実婚とか内縁といわれる入籍しない状態の婚姻関係の相手は
法定相続人とはなりません。
「子」は実子と養子に大別されます。
実子のうち法律上の婚姻関係にある男女から生まれた子を嫡出子といいます。
法律上の婚姻関係にない男女から生まれた子であっても、父親が認知すれば
非嫡出子として相続権があります。
養子には、実父母と養父母の両方の相続権を持つ普通養子縁組と、
養父母のみの相続権を持つ特別養子縁組の2種類があります。
嫡出子、非嫡出子、養子いずれであっても相続人の順位に差はありません。
「直系尊属」とは、亡くなった方の直系で世代が上の人(父母、祖父母等)
をいいます。
同順位の人が複数いる場合は、共同して相続人となります。
例えば、子どもがいない夫婦の夫が亡くなったという場合で考えてみましょう。
もし夫の両親が健在ならば、法定相続人は妻と夫の両親となります。
もし夫の親はすでに他界しており、夫の弟が健在ということならば、
法定相続人は妻と夫の弟ということになります。