2011年 10月 25日
103万円・130万円の壁
ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの長谷剛史 です。
今回は、お客様から質問が多い、パート勤務の103万円・
130万円の壁について書こうと思います。
まず、勘違いされている方も多いのですが、103万円は税金計算の壁・
130万円は、社会保険料計算の壁です。
ここでは一般的に多いと思われる「夫正社員・妻パート」の共働き夫婦に
ついて考えてみますね。
・103万円の壁?
妻の給与所得としての年収が103万円以下だと、自分自身に所得税が
かからず、夫が配偶者控除(38万円)を受けることができる金額です。
この金額を越えると妻自身に所得税が発生するだけでなく、夫の税負担も
増加します。また、夫の会社で、家族手当のようなものの支給がある場合、
その支給条件を、この壁の金額に設定しているところが多いので、この点
もご注意下さい。(住民税は一般的に100万円からかかってきます。)
妻が少し余分に働いたために家族手当がもらえなくなり、妻が余分に稼いだ
以上に夫の収入が減るかもしれません。
・130万円の壁?
妻の収入が年間130万以上になると、自分自身で社会保険料(健康保険+
年金保険料)を納めなければならなくなる金額です。
夫の扶養者とは見なされなくなり、家計全体で見ると、トータルの負担額が
増加するかもしれません。
ただ、妻が社会保険に加入できるのなら130万円にこだわる必要はない
かもしれません。会社が保険料を半分負担してくれますし、老後の年金が
増加するメリットもありますから。。。
・ま と め
手取りの確保という点においては、103万円を超えて、健康保険には
加入しなくてもいい範囲が、無難かもしれません。
が、妻が積極的に働いて収入を増やせば、家計にとってはプラスです。
妻の安定収入は万が一のときに家計の支えになりますし、妻の年金額増加は、
老後の生活に潤いをもたらします。また、病気のときの傷病手当金等の手当てが
厚くなるメリットもあります。
妻の働き方については、家庭の事情や考え方によって大きく変わってくると
思います。今後のライフプラン(人生・将来設計)について是非、考えて
みて下さい。
また、家計の資産や負債の状況を把握し、毎月のお給料の振込み額だけ見る
のではなく、税金・保険料をいくら支払っているのかについてもチェック
してみて下さいね。