2011年 10月 17日
将来マイホームを購入したい?
ファイナンシャルプランナーの田中尚実です。
あなたは持家派ですか?賃貸派ですか?
先週の日本経済新聞に、「将来マイホームを購入したいか?」
と、現在持ち家がない人に聞いたアンケートが載っていました。
「購入したい」と答えたのは44%
「購入したくない」と答えたのは20%
「わからない」が36%でした。
購入したい理由の上位は、
・高齢になったときに安心
・借り続けるより得
・憧れだから
など。
購入したくない理由の上位は、
・賃貸の方が住み替えしやすい
・頭金を蓄えらえそうにない
・買うより賃貸の方が得
でした。
それぞれが、購入の方が得、賃貸の方が得、と言っているのが
興味深いですね。
よく「家賃を払い続けるくらいなら買ったほうが得!」と言われます。
本当にそうなのでしょうか?
住宅購入時には様々な費用がかかります。
(新築か中古かにより違いますが、概ね物件価格の5~10%)
そして、保有期間中には固定資産税やメンテナンス費用等もかかります。
従って、シミュレーションの前提により微妙な違いはありますが、
一般に、住宅ローンを利用して購入した場合、トータルコストは持ち家と
賃貸とでは、ほとんど差が出ないといわれます。
ですから、金銭的なソントクではなく、住まいに対する思いを大切にして、
住まいとの付き合い方を考えるのがよいのでは、と思います。
購入したいという人が理由に上げている「憧れ」がまさしくそうですよね。
思い通りの間取りや内装の「自分の城」を手に入れることを目標に
している方も多いことでしょう。
そして、手に入れた時の満足感というのは金額には置き換えられない
ことですよね。
一方、持たない身軽さを好むのが賃貸派ですね。
実は、私はこっちです。
その時々の状況に応じて気楽に住み替えられる賃貸に魅力を感じます。
所有することはむしろリスクと感じますね。
それを再認識する相談が先日ありました。
ご相談者は、二世帯住宅を建てたのですが、近所に変な人がいて、嫌がらせを受け、
そこに住み続けることができなくなり、家を出て賃貸住まいをしていました。
家を貸して住宅ローンの支払いにあてようと試みているものの、
駅から遠い戸建ということで、一向に借り手がつかない状態。
これ以上、家賃とローンを二重で払っていくのは限界で、売却する決心を
固められました。
最近の賃貸市場は、借り手有利になってきており、この傾向は強まっていくでしょうね。
例えば、改装自由な物件や、様々サービスがついている物件なども増えてきています。
私の知人のマンションは、管理会社の系列の大手スポーツクラブが家族全員
月額3,000円で利用し放題だとか。驚きました。
持ち家世帯は平均73.7%(金融広報中央委員会、2009年調査)。
60歳代となると85.4%にもなり、持ち家派が多数ですが、
みなさんはどのようにお考えですか?