2011年 09月 26日
楽天が医療保険の販売を開始
ファイナンシャルプランナーの田中尚実です。
楽天が9月12日、インターネット申し込み型の医療保険の販売を開始しました。
引受保険会社のアイリオ生命保険㈱と共同開発したオリジナルの医療保険で、
募集はグループ会社の楽天インシュアランスプランニング㈱が行います。
ちょうど販売開始の4日後に楽天で行われた商品説明会に行ってきましたので、
簡単にご紹介しますね。
商品は、「スマート」「ロング」「ピンポイント」の3種類。
「スマート」 (終身医療保険60)
初めて医療保険に加入するとか、今の医療保険を見直したいと考えている方に向く
ベーシックな保障内容。
病気やケガによる1回の入院で60日まで、通算で1,095日まで入院給付金を保障。
日帰り入院も保障。
手術給付金は日額の10倍。
先進医療の技術料の通算1,000万円まで保障。
「ロング」 (60日超保障型入院保険)
入院が長期化しがちな中高齢の方や、「スマート」と組み合わせて保障を充実させ
たい方、既に加入済みの医療保険(60日型等)に上乗せして保障を充実させたい方
に向く保障内容。
病気やケガで継続して61日以上入院したときに、1回の入院、通算ともに1,095日まで
入院給付金を保障。
手術給付金や先進医療特約は無し。
「ピンポイント」 (入院支援保険)
既に加入済みの医療保険に先進医療保障を上乗せして保障を充実させたい方、
入院時にかかる初期費用への備えをしたい方に向く保障内容。
病気やケガで1泊2日以上入院したときに、一時金で10万円をピンポイントで受け取れる。
(180日に1回限度、通算50回まで)
先進医療の技術料の通算1,000万円まで保障。
手術給付金は無し。
いずれも保険料は変わらず、保障は一生涯。
(先進医療特約は10年更新。更新の際、保険料が変更される場合もある)
インターネット申し込み型保険は、24時間いつでも好きな時にアクセスできて便利なこと、
また、人件費等のコストを削減できるため、保険料が安いことが特徴です。
特に、楽天インシュアランスの医療保険は、楽天会員を中心に販売するので、
プロモーション費用が低く抑えられること、ネット通販のノウハウを活かしたマーケティング
が可能なこと、アイリオ生命は新設会社ではないため、保全や収納などの大掛かりな
システム開発が不要だったこと等が保険料の安さに反映されているようです。
ただ、インターネット申込み型保険は、シンプルさを追求するあまり、細かいニーズに
対応しきれないという課題もあります。
例えば、保険料の払い方が終身払いのみなので、どうしてなのか質問したところ、
申し込みの際、できるだけ選択肢が少ない方が良いと考え、終身払いのみに
絞り込んだとか。一定年齢で払込みを終えたいというニーズは結構高いんですけどね。
説明会では、楽天ユーザーへのアンケートもご紹介いただいたのですが、
情報収集から商品決定、申し込みまで全てインターネットで行いたいという方が39%
だった一方で、情報収集はインターネットで行いたいが、最終的には販売員等に相談して
決めたいという方が47%もいました。
やはり、専門家のアドバイスを求める声は根強くあるようです。
実際、「色々な保険会社からパンフレットを沢山取り寄せたものの、結局どれがいいのか
わからない」と相談にいらっしゃる方が私のところにも大勢います。
これらの声をうけ、楽天では、コールセンターによる対人対応可能な体制に力を
入れていくそうです。
今後も消費者の声を参考にしながら、より利用しやすいサービスにしていただけるよう
期待したいと思います。