2011年 09月 19日
土砂崩れは火災保険で補償される?
ファイナンシャルプランナーの田中尚実です。
先週、「災害に備えるお金の話」と題して、チャリティーセミナーを行いました。
三部構成のセミナーで、私は、
「Q&Aクイズで火災保険や地震保険について楽しく学ぼう!」
というコーナーを担当しました。
私がクイズを出して、受講者の方々に○×の札をあげてもらい、
答え合わせ、解説、という流れで行なったのですが、
「へぇ~、これは意外と皆さんご存知ないんだ」と思うものが結構ありました。
スペースの関係もありますので、ここで1問だけ皆さんに答えていただきましょうか。
では問題です。
台風による土砂崩れで住宅に損害が出た場合、火災保険で補償される。
○か?×か?
答え→○
火災保険の補償は、火事に限定される訳ではありません。
例えば、ガス爆発で建物が損害を受けた場合にも補償されますし、
台風で屋根が飛ばされたとか、ひょうで屋根瓦が壊れたとか、
大雪の重みで建物に損害を受けたなど、自然災害に対しても補償があります。
以上が、火災保険のベーシックな補償です。
実は、知識がある人はかえって答えずらかったかもしれません。
皆さんにお出しした問題は、厳密にいえば、水災補償を選んでおけば補償される、
が正解になります。
水災補償は、つけないという選択もできる任意の部分なので、つけていなければ
補償されないことになります。
ゲリラ豪雨で家が水浸しになったとか、川が氾濫して床上浸水とか、
土砂崩れで家が流された、というのを水災というのですが、
水災補償をつけていれば、これらはカバーできます。
火災保険料の合計額のうち、水災補償の料金はウエイトが高いので、
例えばマンションの上層階に住んでいて床上浸水になることはありえない、
というお宅は水災補償を外すと保険料を削減することができます。
一度、ご自宅の火災保険の補償内容をチェックされてみてはいかがでしょう。
でも、保険料の節約ばかり考えて、必要な補償まで削ってしまわないように
気を付けて下さいね。
「うちは高台だから床上浸水なんてあり得ないな」と思われた方、
本当に大丈夫ですか?
高台にあっても、地すべりで流されてしまうケースもありますよね?
ご自宅の立地をよく考えて必要な補償を選択しましょう。