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2011年 08月 04日

株主優待か?現金配当か?あるいは、自社株買いか?

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの杉山 明です。

株主優待。一定の株式を持っていると、その会社の提供している商品やサービスを無料で受け取る仕組みです。鉄道会社や航空会社であれば優待チケットを配布する。お惣菜を作っている会社であれば自社商品の詰め合わせを届けるといった内容です。セミナーなどで、「この株式は、株主優待が充実しているのでお得です!!」といわれると、「そうなのかなぁ」と思いながら納得してしまいますよね。

株主優待は良い制度かもしれません。たとえば、鉄道会社の優待券に魅力を感じる人は、その鉄道会社の路線に住んでいたり、勤務していたりする人でしょうから、そういった人に株主になってもらえば、会社としては地元密着経営が直接株主に支持されるという効果が期待できます。経営陣にとっては、広い意味でのシンパを増やすことにつながっているのです。

ところで、この株主優待、ファンドが受け取るとどうなるでしょう?ファンドが航空会社の優待チケットを受け取ったとします。実は、ファンドの資産を管理している信託銀行ができるだけこういった優待チケットは換金するようにしています。お金に換えてファンドの資産に加えるわけです。どこで換金するかといえば、街中のディスカウントショップです。信託銀行にとっては、結構な手間ですね。

というわけで、ファンドにとってありがたいのは、やはり現金配当です。優待券でなく、現金で株主への還元をしてくれるほうが、処理しやすいということになります。もっとありがたいのは、剰余金で自社株買いを行ってくれることでしょう。自社株買いの場合には、市中に出回っている株式数が減少することによって株価が上昇します。この場合、ファンドで特別の処理が必要になるわけではありません。

株主優待は現金に換金して資産に組み入れられます。現金配当は現金の支払いを通じて資産が増加します。そして、自社株買いは、株価の上昇を通じて資産が増加します。いずれの場合でも、ファンドの基準価額は増加することになります。
by lifeplaning | 2011-08-04 05:31 | 杉山 明
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