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2010年 10月 11日

介護難民ってなに? ~FP中村

ライフプランニング公式ブログ読者の皆さん、こんにちは!
ファイナンシャルプランナーの中村 真佐子です。

今日、10月11日は、東京都で、100万人都民集会、「介護難民をつくるな!」というイベントが開催されます。
大都市特有の介護保険利用者、サービス提供者双方の問題についてどのようにしていったらよいか、何が必要なのかがテーマです。

介護保険制度については、毎週水曜日に佐藤涼子さんがこのブログでシリーズ掲載していますので、そちらを参考にしてください。

このイベント名に出てくる「介護難民」とは何なのでしょう。

元々あった言葉では、ありません。
2006年の医療制度改革で「療養型病床」が2012年をめどに大幅に削減されることが決まりました。
(民主党政権になり現在は凍結となっています)
「療養型病床」とは、
急性期の治療が終わっても引き続き入院が必要な人の為の施設です。
この施設に入院している、数十万人の患者の受け入れ先が整っていないという現状があります。
行き先を失った人が続出し、介護が必要なのに適切に受けられない人続出するのではないかと懸念されているのです。
このような人たちを「介護難民」と言うようになりました。

国はどうしてこの「療養型病床」の削減を決めたのでしょうか?
その主な目的は「社会的入院」の解消です。
「社会的入院」とは、
医師の治療を必要としないのに長期入院をしている状態のことです。
本来退院しなければならないのに、
本人や家族の事情により長期入院となっているのです。
社会的入院患者の温床となっている療養型病床施設。
医療費の増大につながることもあり、国はこのような政策を打ち出したのです。

ここで入院をしている患者さんはそれぞれに事情があり、
自宅での介護が難しい人がほとんどです。
また重度の患者さんが多いために、
受け入れ施設も限られ、経済的な問題も絡んできます。
私の住んでいる地域の療養型病床施設のソーシャルワーカーさんと
話す機会があったのですが、日々激務に奔走しています。
一朝一夕には解決しない問題ですね。

11月11日は介護の日。10月~11月にかけで介護に関する様々なイベントが各地で開催されます。
また来年にかけて政府は介護保険制度の見直しも進めています。
75歳以上になると約3割が介護認定を受けています。ライフプランの上で介護は必要不可欠の時代です。

次回は、問題になっている療養型病床とはどのような施設なのか、詳しくみていきます。

今日のイベントの詳細はこちら→http://wakarukaigo.jp/archives/908
by lifeplaning | 2010-10-11 08:00 | 當舎 緑
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