2010年 09月 27日
再び低下しはじめた債券利回り
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。
10年国債利回りが再び1%を割り込んできました。
債券が買われて価格が上昇すれば、利回りが低下しますので、現在は債券にお金が流れ込んでいる状況です。
8月に過去3度目となる1%割れの後、0.9%を割り込む水準まで買い進まれていた国債は、一旦利回りが1.2%となる水準まで売られました。
これで債券バブルが一旦終焉したかに思えましたが、再び債券買いと金利低下が進行しているようです。
この傾向は、米、英、独といった国の国債でも同様です。
将来的な低金利の長期化あるいはさらなる金利低下の予測し、かつリスク資産を回避し安全資産に資金を移そうとする市場参加者の心理が見て取れます。
同様に資金の流入先として選択されているのが、史上最高値を更新し続けバブルではないのか?という声が徐々に大きくなってきた金でしょう。
バーナンキFRB(米連邦準備制度理事会)議長の9月24日プリンストン大学講演後の質疑応答で、世界的なメルトダウンになりかねない状況を回避できたが、期待よりペースが鈍いと語っています。
欧州を見れば、アイルランドとポルトガルの国債は、ドイツ国債との利回り格差が、いわゆるギリシャ危機によって欧州財政問題が噴出した時期を越えてきています。
火種は消えることなく、爆発する機会を伺っているかのように思えます。
もしかしたら、再び谷底を見ることは避けられるのかもしれませんが、再浮上するにはかなり時間がかかるのかもしれません。