2010年 08月 16日
ドーピング効果の切れる下半期からが正念場
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。
先週も、日銀レートチェックがあったり、財務大臣の緊急記者会見が設定されたりと、円高懸念の話題で盛り上がっていました。
そんな中で、実は本当に注目すべき出来事は、ドル高だったのではないでしょうか。
8月10日(11日早朝)のFOMCでのステートメントは、
それまで「金融危機対応からの出口戦略(楽観)」 VS 「さらなる景気対策が必要(悲観)」
で割れていた意見を、一気に悲観側に傾けるだけの大きなインパクトがありました。
発表直後、米国債利回りは急降下(価格は上昇)、一度は急上昇した株価は急降下し、翌日以降の世界のマーケットは、嫌な雰囲気を引きずります。
株式や高金利通貨などのリスク資産へ流入していた資金が、安全を求めてドルへ流入あるいは逆流し、その他通貨に対してドルは上昇しました。
8/16(月)8:50 先ほど日本の経済指標が発表されました。
実質GDP-2Q(速報値) 予想 0.6% 結果 0.1% 前回 1.2%
実質GDP-2Q(前期比年率)予想 2.3% 結果 0.4% 前回 5.0%
名目GDP-2Q(速報値) 予想 -0.3% 結果 -0.9% 前回 1.3%
日本政府の緊急経済対策の効果は、大方の予想通り一時的な痛み止めにすぎず、下半期から再び本来の状況に逆戻りしてしまうのでしょうか。
残念な事にこの懸念は、金融危機の影響を受けたほとんどの国でも当てはまるのかと・・・。