2010年 08月 09日
ロシアの輸出禁止で小麦価格が高騰
ファイナンシャルプランナーの大山潤です。
国内でも猛暑続きで野菜の価格が高騰しているようですが、輸入食料品、特に小麦もさらなる価格高騰を覚悟しなければならないのかもしれません。
記録的猛暑の続くロシアで、6月だけで水死者が1200人を超えたというニュースには、このブログでも軽く触れました。
引き続き記録的猛暑の続くロシアが、半世紀ぶりの大干ばつによる収穫減により、年末までの穀物輸出禁止を発表したことで、上昇傾向にあった小麦価格に一気に注目が集まりました。
ブルームバーグによると直近では、農家が来年の作付面積を増やすとの観測で値幅制限いっぱいまで下落(なんという乱高下!!)したとのことですが、それでもシカゴ商品取引所では、今年最安値4.255(ドル/1ブッシェル)を2倍余り上回る7.5525(ドル/1ブッシェル)で取引されているそうです。
日本の小麦の最大の輸入先は米国ですが、全体的な供給が不足すれば、各国が自国価格の高騰を抑えるために小麦獲得に動くでしょうから、結局日本も影響を受けることになりそうです。
2007-2008年の価格高騰と比較すると、皮肉な事に景気低迷により当時のような爆発的な需要予測が無いため,パニックは起こらないだろうと予測をするアナリストが多いようです。
人口の伸び+新興国の所得の伸びによる食の変化に対応できるだけの食糧生産量の成長が無ければ、いずれ食料価格が上昇していくことは避けられないのでしょうが、突発的に急騰するのは辛いですね。