晋の中国統一までを網羅した初の三国志アニメ「最強武将伝・三国演義」。
初の日中合作アニメでもあるこの作品、劉備役の船越英一郎さんをはじめ、劉備のライバル・曹操役に鶴見辰吾さん、天才軍師・諸葛亮役に石井正則さん(アリtoキリギリス)、周瑜役に鈴木一真さん、ナレーションは鹿賀丈史さんなど、ホリプロの豪華タレント陣が参加しています。 また、主題歌は、ささきいさおさんのデビュー50周年記念曲「風の会話」 。「宇宙戦艦ヤマト」以来、数々の楽曲を提供した故・阿久悠氏が生前に執筆した奥深い詞が活かされた名曲です。 10月1日(金)からのキッズステーションでの放送を前に、船越英一郎さん、石井正則さん、鈴木一真さんにインタビュー! ![]() ――劉備役に決まった時のお気持ちをお聞かせください。 船越英一郎さん(以下 船越):生身の状態であれば劉備はどんなに演じたくても不可能な役だと思うんですよ。武将であり、知将でもあり、何よりも“人間力”で人を引きつけて、自分が何かをするというよりも人の配置によって自分が神輿の上に乗って担いでもらう、私にとって、これぞ英雄の在り方だという人物像。その役を演じられるということは大変な喜びであると同時に重責を負ったなと思いました。誰でも知っている英雄ですから、そのイメージを損なうことなく演じなくてはいけないというプレッシャーもありましたね。 ――劉備の声のイメージはすぐに浮かびましたか? 船越:静かな中に秘めたる闘志をたぎらせているような奥深いアニメの絵に導かれるように自然に出てきたような気がします。 ――絵からイマジネーションされた部分は大きいですか? 船越:大きいですね。 ――石井さんは諸葛亮孔明役ということで、誰が演じるんだろうとみなさんが注目し、期待する役ですよね。 石井正則さん(以下 石井):そうですね。期待を裏切ってしまいました。すいません!(笑) ――この役が決まった時のお気持ちをお聞かせください。 石井:僕でいいのかなと。マネージャーさんから「『三国演義』という作品のキャストをホリプロの方々でやることになって石井さんも参加することになりました」と聞いて、「すごいねぇ。諸葛亮孔明は誰がやるの?」って一番最初に聞いたんですよ。そこで僕が演じると聞いて驚いてしまって。その後、横山光輝さんの『三国志』は全部読んで知っていただけにある問題に気づいてしまったんですよ。「三顧の礼」は誰が3回尋ねて来るんだ?と。それが船越さんだと聞いて、「勘弁してくれ!」って(笑)。3回なんてとんでもない、僕なら即答しますね(笑)。でも、絵に命を吹き込むのですから、そこは委ねるしかないと、船越さんの顔を思い浮かべないようにして「三顧の礼」を演じました(笑)。 ――プレッシャーも大きかったのでは? 石井:でも、ここまでハードルが高いと逆にやるしかないじゃないですか。 船越:諸葛亮に顔似ているよね? 石井:似てないですよ! あんなに男前なのに。ただ、彼は天才軍司だけど、演じていると悪い奴だなって思うんですよ。だから自分のダークな部分を出して演じていけばいいのかなって思いながらやっているんです。群雄割拠の時代だから冷酷でないといけない部分もあるでしょうし、勝つために人を陥れたりする冷たい部分が上手なのが軍師ですから。自分の中にあるそういう冷たいところは似ているのかなって(笑)。アニメだと身長が関係ないところもいいですね。背の高いキャラクターが演じられるのは幸せなことだなって思いながら演じています(笑)。 ――工夫されているところはありますか? 石井:指令を出すところなどセリフが説明的なことが多く、原作でも口を大きく開けて感情的にしゃべることがないキャラクターなんです。その中で、キリッとした声を出したり流れるようにしゃべったりすることあるので、声のトーンが平坦にならないように気をつけています。見ている方がどう思っているかだけが心配ですね。 ――役者としては演じ甲斐がありますか? 石井:そうですね。金城武さんと肩を並べるってことですから(笑)。 船越:だって似てるもんね? 石井:似てないですよ。芸人殺しですよ! 顔がかっこいい人に似ているっていうのやめてくださいよ! 船越:髪型も似ているよね。 石井:似てないですから!(笑) ――そして、孔明のライバル、軍師としては孔明より上なのではないかという評価もある周瑜。その役を演じるということが決まった時のお気持ちをお聞かせください。 鈴木一真さん(以下 鈴木):最初にお話をいただいた時にマネージャーから「しゅうや」が決まったと。そんな人いたかなって。聞いたことがないし、簡単に死んでしまうキャラクターなんだろうなって思っていたんです。まさか周瑜じゃないよなって確認したら、その通りだったのでビックリしました。映画『レッドクリフ』では主役でしたし。 船越:そうだよね。 鈴木:だから、舞い上がって台本をいただいたんです。でも、3話くらいまで読み進めていくと諸葛亮にしてやられるような感じになって、悲しいキャラクターになりつつあるのが残念なところです。でも、『レッドクリフ』だけではなく、この『三国演義』を見ることによって、『三国志』の世界を幅広く知ることが出来るというとてもいい機会だと思いました。 ――鈴木さんと周瑜、似ている部分はありますか? 鈴木:騙されやすいところですね(笑)。調子に乗って持ち上げられてその気になっていたら、足元をすくわれるというところが似ていると思います。 ――船越さんは? 船越:似ているところなんて僕にはないでしょ(笑)。真面目な話をすれば、僕も人に恵まれてここまで来ましたから、人に恵まれているという部分は似ているでしょうね。劉備のようにそこまで“義”に厚いかどうかはわかりませんけど。映像の仕事は総合芸術と言われるように、みんなの力を持ち寄って1つの作品を作り上げていくものです。そういう意味では共通点がたくさんあるかもしれませんね。1つの頂を一人で目指も何も出来ない。頂を目指すために、全員が力を1つにしないと僕らの仕事は成し得ないですから。まさに「三国志」の底辺に流れているテーマっていうのはそういうことなのではないでしょうか。劉備という英雄がいる一方で、スタンドプレーで突っ走る者は途中で朽ち果てていく。呂布などはそのいい例なのかも知れません。チームワークを重んじた者が抜きん出ている。それが僕らの仕事との共通項を見出せるところで、この作品の大きな魅力でもあるのかなと思います。 ――石井さんはご自分と孔明で似ていると思われる部分はありますか? 石井:騙されやすいところでしょうかね(笑)。そういうところが近しいかもしれません。それから、いろいろと考えてやるのが好きなところは似ているかもしれません。1つのことやるにしても、いろいろ調べたり考えたりしてからやりたいタイプなんです。例えば、何か買う時にカタログを全部揃えて、スペックやどこで買えば一番安く済むのかとか、いろいろ調べます。自分のアンテナを張り巡らせて何かをしたいっていうところは似ているかもしれません。 ――ご自身が演じているキャラクターを除いて、演じてみたいキャラクター、魅力を感じるキャラクターを教えてください。 船越:全員が魅力的に描かれていますからね。曹操も魅力的だと思うし、諸葛亮もそうですし、呂布も面白そう。関羽も非常に魅力的ですよね。関羽は一番人間的だと思うんです。高潔な武将の顔をしていますが、曹操を逃がしてしまったり、とても義に厚かったり、情にもろかったり。そんな人間的な部分が『三国演義』では描かれているんですよ。 石井:逆に劉備はカリスマだからそういう部分が描かれないんですかね? 船越:なんとなく生きているだけで物事が上手く運べる感じがするんだよ(笑)。人間の機微が一番描かれてるのは関羽だという気がしますね。あと張飛もいいよね。 石井:張飛、いいですよね。暴れん坊みたいなキャラクターは自分の中にないし、実際に演じたこともないから、やってみたいですね。諸葛亮は人を斬ったりしないですから。みなさんが演じる戦のシーンを見ているとかっこいいなぁって思うんです。僕の演じる諸葛亮は見ているだけですからね。 船越:なんかかわいい感じがするよね、張飛って。 鈴木:周瑜のことをダメな男のように語ってしまいましたが、周瑜と妻・小喬との切ない別れ……僕の大好きなシーンなんですが、やっぱり周瑜でよかったと思っています。 ――石井さん、船越さんの印象に残ってるシーンを教えてください。 石井:諸葛亮が初めて指揮を執って、武将全員に指示を出した後に、張飛から「お前はどうするんだ?」と聞かれるんですよ。まだ張飛は諸葛亮のことを信じていない時期で、その時に諸葛亮が「宴の準備をします」と言うセリフがあって、そこはかっこいいなあと。そして、見事に勝利して戻ってきてみんなが宴を楽しんでいたら、今度は劉備に向かって「殿、浮かれている場合ではございません」って言うんですよ。自分で宴を用意しておいてそれを言うかと。あのシーンは楽しかったです(笑)。なんて意地悪な人なんだと思いましたね。でも、諸葛亮らしく、かっこよくもあり、緩めたり締めたり、それもわざとだと思うんですよ。そこが印象的でしたね。 船越:劉備が「私の居場所はここではない」と県令という地位を捨てて、張飛、関羽と共に旅立つところが印象的でしたね。その決意が壮大な物語りの幕開けになるわけですからね。一番最初なので、見逃さないでほしいですね。 ――改めて『最強武将伝・三国演義』の魅力について教えてください。 石井:「三国志」の歴史をこれだけ網羅している作品は珍しいですよね。だから、多面的な見方が出来ると思うんですよ。僕も今回演じてみて諸葛亮の新たな見方を発見していますし、見ている方もいろいろな面から楽しめると思います。「三国志」に触れるのが初めてという方も楽しめるし、知っている方も「こういう見方があるのか」という発見がある。多面性がこの『最強武将伝・三国演義』の魅力だと思うので、ぜひとも見ていただければと思います。 鈴木:僕はまだ子どもがいませんけど、家族でこの『最強武将伝・三国演義』を1年間楽しんでほしいなと思います。長い期間、楽しめることは素晴らしいことです。それから、僕の勝手な見方ですけど、武将のファッションが面白いんですよ。 石井:オシャレですよね。 鈴木:鎧も見たことがないようなものが出てきますので。僕はいつもそれを楽しみにしています。 船越:「三国志」ではなく「三国演義」と敢えてこのタイトルを選んでいるところもアニメの在り方を象徴しているのではないかと思うんです。これだけ細部をきっちりと描き、そして、1人1人の人物像も掘り下げて描いていく。しかもこのクオリティとスケールで。これはおそらく世界初でしょうし、今後もしばらくは出ないのではないかという極めつけの「三国志」をみなさんにお届け出来ると思います。「三国志」という響きはご存知でしょうけど、具体的にどんな話であるか、全体を貫いているのはどんなテーマか、聞かれてもなかなか口滑らかに出てこないと思うんです。でも、この番組を見ていただければ「三国志」の全てを把握していただけるのではないかと思います。しかも綺麗な絵と素晴らしい音楽に加えて豪華な演技陣が揃っていますから、大人もお子さんも楽しんで、「三国志」の世界を自分の中に吸収して取り入れられるのではないかと。この『最強武将伝・三国演義』はバランスのいい作品に仕上がっていると思うんです。でも、お子さんが見るとちょっと難解なところも出てくるでしょうし、セリフも意味がわからないところがあったりするでしょうから、ご家族でご覧いただいて、家族間のコミュニケーションツールに活用していただければと思います。お子さんにはわかりにくい人生の機微みたいなものも出てきますから、それを親が内容を噛み砕いて、次の世代であるお子さんたちに伝えていく。繰り返し見ていただけるような作品にしたいですね。年齢が上がるにつれて作品に対する見方、視点も変わっていくでしょうから。何度でも見直せる、見直すたびに思うところがある作品だと思うので、ぜひ、ご覧いただいきたいと思います。 アニメ「最強武将伝・三国演義」は10月1日(金)、キッズステーションで放送スタート! 毎週(金) 深0:30~深1:00(週替り)
by ex_anime
| 2010-08-23 17:49
| インタビュー
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