歌姫・椎名林檎・健在
11/28はさいたまに漂流。スーパーアリーナで椎名林檎“生・林檎博’08”を観た。
10周年記念祭ということで、アリーナに吸い込まれる観客の気合の入り方もひとしお。いつもいろんな演出で楽しませてくれる林檎のことだから、今日はどんなサプライズが待っているのか。オーディエンスのドキドキが完全に伝染したままシートに座った。
おや、隣は名ギタリストのオグちゃんだあ。翌々日には桑田佳祐氏AAAの本番を控えながら、注目のライブを見に来ている。開演ぎりぎりには、TもさかRえさんが並びの席に着く。
ステージは柱が一本もない、白一色の見通しのいいセット。照明が落とされると、オーケストラの譜面台の無数のミニランプが美しく浮かびあがった。
ライブが始まってみると、あっという間だった。ライブというよりは“リサイタル”と言ったほうがいい。高いテンションを持続する林檎の集中力がものすごく、気がついたらすでに10曲を過ぎていた。「シドと白昼夢」「ここでキスして。」などの名曲を、惜しげもなく歌い切る。懐かしくも力強いサウンドにバンドを見れば、ドラムは河村カースケ、ギターは名越由紀夫、そしてベースは不動の亀田さん。僕がクアトロで初めて林檎のライブを観た時と同じミュージシャンじゃないかな。 そんな思い出にふけっていたら「罪と罰」「歌舞伎町の女王」の2連発で、完全にやられてしまった。
フィギュアスケートのノーミス自由演技を見るような、息詰まるも感動的な時間だった。
たった10年間で、椎名林檎はSR猫柳本線に乗って、銀河系のどこまで旅してきたんだろう。20世紀最後の歌姫は、21世紀も完璧に健在だった。
by hirayama_y
| 2008-12-01 03:51
|
Comments(0)