夜なべ仕事
以前のわたしは
夕食後の片づけが終わったら
ワイン片手に
動画をつけたまま
料理の仕込みをすることが
多かったのですが
気がつけば父も他界し
息子達もいないしね
沢山の手料理は
結局ストックしても仕方ない
夜の時間をもっと
楽しむことに使いたいと
新たに麻雀にチャレンジしようか
ゴルフにチャレンジしようか
散々考えた挙句に
始めたのは
ネックレスを編むこと
仕事の延長と言えば
確かにそうなのだけど‥
2,30年前は色石を主役にした
ネックレスのオーダーが
多かったものですが
いつしか流行りは廃れ
ネックレスをあむための
工具が入った道具箱も
棚に置かれたままになってました

昨今、地金の相場が
急激に上がっていますが
温暖化のため
真珠や珊瑚の価格も高騰しています
新たに購入するには
二の足を踏んでしまうけれど
クローゼットにある
パールや珊瑚のネックレスを
見直したいと
カラーストーンやゴールドのパーツや
チェーンなどをプラスして
新しいイメージに仕上がるように
ネックレスに作り替えて欲しいと
リクエストが増えてきました
私も日中はデザイン画制作や
セッションに追われている
リクエスト下さったお客様を
思い浮かべながら
じっくり合わせる資材や長さを
考えてネックレスを編む作業は
落ち着いた夜が集中出来ます
こうして夜長
ネックレスを編みながら
思い出すのは
まだ20代の頃
アンジェリーナの閉店後
夜な夜なカラーストーンや
真珠を並べてネックレスを
編んでいたこと
まだアンジェリーナを受け継いだ
ばかりで手探り状態での
お店の運営でしたから
不安でいっぱいだったけれど
それをぐるぐる考えながら
ネックレスを編んでいると
結局最後には
“私はこの仕事が出来て
なんて幸運なんだろうか“
という結論に辿り着く
そして仕事帰りに迎えに
来てくれた今は亡き父と
当時一緒に店番をしてくれていた
ワンコを連れて
一緒に帰った懐かしい日々

あの頃は裸眼で刻印が読めたけど
今やリーディンググラスとルーペを
重ねてもよく見えない
眉間に皺を寄せながら
針先で細かいパーツを
拾っていくから時間がかかる
そして
夢中になり過ぎて
途中で入れるはずだった
パーツを抜かしてしまい
やり直さねばならないと気がつくと
失神しそうになりますが笑

宝石それぞれのエネルギーを
指先で感じながら
まとめていくこの作業が
やっぱり好きなんだと
感じること自体が私にとって
癒しになると思いました
お知らせ
