夏のおわりの夜中の散歩

〝ねぇ、散歩に行かない?”


〝ちょっと、何時だと思ってるのよ”
と時計を見上げると11時過ぎ
私は入浴を済ませ
愛犬ココと〝さぁ寝ましょ”
というタイミング



〝面倒くさい”
という言葉が頭をよぎらなくもないけれど
次男が私を夜の散歩に誘うのは
どうにも行き詰っている時で
1年に1、2度あるかないかだから


たまにはいいね、と
スニーカーを履きました


暑さのピークを過ぎた
夏の夜風が気持ちいい



どこまで行くのかな?
と思いつつ
黙って後をついていく




まだ口もきけないくらい
幼かったころ
毎日連れて行ってくれと
せがんだ消防署の脇道や



小学生の頃 同級生たちと
毎年お祭りの縁日で
射的を競い合うのを
楽しみにしていた神社の小路



ボーイスカウトで
ごみを拾っているうちに
迷子になった裏山の坂




暗く静まりかえった
それらの道を歩きながら
幼かった子供たちの姿が
目に浮かびました



あの頃は頻繁に
このあたりへ子供たちと
遊びに来ていたものです



でも私はもう何年も
この道を歩いていなかったことに
気が付きました



あの姿の子供たちと
この時間はずっと続くのだと
信じて疑わなかった



でも〝はっ、”と気づけば
あの頃のあの子たちはもういない



先を歩く甘えん坊で
いつも大声で笑っていた次男も
180㎝と私の身長を追い越し
笑顔を見せることも少なくなりました



全ての出来事には終わりがあると
知っていたはずなのに
子育ての時間は
なんてあっという間に
過ぎ去っていくのかと
思い出に浸りつつ



大股歩きの彼に
遅れないように
足早で頑張ってウォーキングして



着いた先は
やはり小学生時代の彼と
よく行った2つ先の駅の
大きな公園でした



夏のおわりの夜中の散歩_d0339681_19504083.jpg



電灯で照らされた木には
沢山の蝉がとまっていて
ヒグラシが" カナカナカナ”
と夏の終わりを悲しんでいる


あまり話そうとしない息子に


「昔はよくセミをとったでしょ
蝉を捕まえると
びっくりしてオシッコを
ひっかけられたことがあったよね


あれって本当は
おしっこじゃないんだよ」


と話題をふると
「へぇ、じゃああの水ってなんなの?」
とのってきた



「セミはいつも
木にとまって樹液を
飲み続けているから
びっくりすると
つい出ちゃうの


それをオシッコって
誤解されてる(笑)



考えてみれば
それは人間も同じ



毎日、毎日
失敗するかもしれない不安
をモチベーションにして
勉強していたらさ


それを毎日感じ続けていたら
ある時そんな考えばかりが
口から出るようになっちゃわないかな」


と話してみると




「うん、散歩して
何か話したくても
心配かけることばかりだから
言葉に出来ないんだよね」


と…


そんな言葉に胸が痛くなるは
形は変わっても
まだまだ母親業は終わっていないから



大丈夫、君は君のままで
成長すればいい


「自分で自分に向かって
僕は何があっても絶対に大丈夫」
と言って欲しいけれど


どうしても自分でそれを言えないなら


私がいつもどんな時も祈ってる
「君は絶対大丈夫」ってね



帰り道コンビニで買った
小豆アイスをほおばりながら
こんな夜も悪くないと思ったのでした




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