受験生と夏休み
こんなにも暑い今年の夏休み
図体と態度の大きい
浪人生の長男と
高校3年生の次男
受験生だから
予備校に行く以外は
家の中をウロウロ
あぁなんて暑苦しい…
そんな私のお役目は
食事の用意と
゛冷房を強くし過ぎて
身体を冷やしてないかな?”
゛ちゃんと勉強してるのかな?”
と時折 覗き込む
彼らの部屋のパトロール
彼らの部屋を覗き込むと
たいてい勉強しているか
携帯をいじっているか
どちらかでありますが
どちらにしても
いかにも
"うっとうしい"と言わんばかりに
"はぁ?"
と言うお返事が定番で
帰ってきます(笑)
今日も同じように
次男の部屋を覗き込むと
何故だか神妙な顔をして
机の前に座り宙を見ている
「どうしたの?」
と聞けば
「今日、明日と積み重ねることが
未来へつながっていくってわかってるけど
やりたいこともよくわからない
とずっと心の中を占めていたであろう
本音を呟きました
高校3年生の夏休みとなれば
避暑地にも行くこともなく
塾との往復ばかり
何も考えず一緒に夏を楽しんだ頃が
懐かしい
模試の結果は思うように
伸びていないようで
他人と比べても仕方ないけれど
学生である以上
成績で優劣をはかられ
現実を突きつけられ
そんな毎日の中で
自分を見失い
押しつぶされそうになってるようです
゛ああ、痛いほどわかるその気持ち
私だってティーンエイジャー時代は
相当いじけていたもの
目標持っている人や
疑問を持たず
ただただ勉強に打ち込める人は
本当に羨ましい
時が熟し未来のビジョンが
描けるようになる時期を
迎えるのは人それぞれだから
それを描くことの出来ない
ティーンエイジャーが
劣っているわけではない
でもそれを実感として理解できるのは
ずっと大人になってからなのよね
だから今はすべてが
閉ざされているように感じてしまう彼だけど
いつか自分に確固たる誇りが持てますように
受験勉強や挫折や
小さな成功や恋愛など
様々な出来事から
そのたびに答えを探して
その小さな自分の可能性のかけらを
ちゃんと拾いあげて欲しいのだ
その集めたかけらは
いつか充分な数の
パズルピースとなって
自分の形を完成させる日を
迎えるはずだから
一緒に蝶々を育てたのを思い出し
他から見ればまるで
死んでいるかのように見える
微動だにしないサナギだけど
その内部では
驚くべき進化が起きている
そしてサナギが孵化する時期となると
何時間もの間 サナギの殻を破るために
蝶は苦しんでもがき続ける
そうすることで力を得て
蝶は蝶として
美しい姿で空を舞うことが出来るのだ
だから今がきっと
君のさなぎの時代だから
もがいて苦しんだことも
いつか必要な
力になることを伝えたい
何年かかっても君が
蝶になる日を待ってるからね
すると
゛でもさ
ずっと、さなぎだったらどうするの?”
ってお返事、それを聞かないでよ~(笑)