2016年 04月 04日
アサヒカメラ協力フォトコンテスト『家族の時間』の結果発表!
ハイアマチュア向けカメラ雑誌『アサヒカメラ』とエキサイトブログのコラボ企画として、12/1~2/4の期間に募集したエキサイトブログフォトコンテスト。『家族の時間』をテーマに、たくさんのご応募ありがとうございました!!
厳正な審査の結果、最優勝賞と優秀賞、エキサイト賞が決定しました!
今回はそのレポとともにに佐々木広人編集長の審査のポイントや、各賞に選ばれた方々の作品などをご紹介します。
こちらが、今回のフォトコンテストの審査員としてご協力いただいたアサヒカメラの佐々木編集長です!この日はたまたま、この後のご予定があり、このような着物を着ていらっしゃいましたが…。真剣な面持ちで、プリントアウトした応募写真をすべて1枚1枚チェックしてくださいました!
エキサイトブログ編集部スタッフも佐々木さんといっしょに審査に立ち会わせていただき、いっしょにチェック!
「いや~、みなさん、うまいね!」「お~!この一瞬をとらえているのが、いいね!」と感想を口にしながら、まずは大まかにふるいにかけるところからスタート。
複数応募してくださった方の分は、その中からいちばんいい写真を1枚セレクト。それから、すべての写真をチェックして、候補者(候補写真)を第1段階、第2段階…と絞り込みながら、最終的に、最優秀&優秀作品候補を10枚ほどセレクトしていただきました!
なお、投稿してくださった写真の中にはとてもいいものがありましたが、応募規定の通り、写真データを送っていただけなかった方の分は審査対象とならなかったので、ご了承ください!
私たちも、この審査のあいだ、佐々木編集長がどんな写真を選ばれるのか、どんな点に注目されているのかを目にしながら、とても勉強になりました!
今回のテーマが『家族の時間』ということで、家族にしか撮れない写真…それは家族の前でしか見せないような表情やしぐさ、家族ならではのおもしろい一瞬をとらえた一枚など。
家族だからこそ撮れる一枚というのが、どんなものかが、何枚も見ているうちに伝わってきました。
それとともに、構図やフレームの違いで写真のよさが大きく変わることとか。色合いや雰囲気はいいけれど、ピントがもう少しきていればいい…とか。技術的なこととか…。佐々木編集長の見る目、どこに審査のポイントが置かれているかがなんとなくつかめ、とても有意義な機会となりました。
そして、佐々木編集長がグランプリに選らんだのが…、こちら!
「お姉ちゃんなんかきらいだ」の1枚でした!
どうして、この1枚が選ばれたのか?詳しくは作品紹介のページでご紹介していますが、家族でしか撮れないこの一瞬をとらえた作品がグランプリに輝きました。おめでとうございます!
そのあと、「これが縦位置だったら、これにするんだけど惜しい!」とか、「これもすごくいいんだけどな…」と言いながら、最終的に優秀賞を5枚選んでいただきました。
それぞれの受賞作品は別のページ「最優秀賞&優秀賞、おめでとうございます!」で、佐々木編集長のコメントと、受賞者の方々のコメントとともにご紹介をしていますので、ぜひそちらと併せてご覧いただきたいと思いますが。
全体的に感じられた総評を佐々木編集長からいただきましたので、ぜひみなさんも参考にしてみてくださいね。
■佐々木編集長の総評
ひとことで言うと、予想より皆さんお上手でした。
明らかに、画素数が足りないものもありましたが、足りているものに関して言うと、「温かいまなざしで被写体を見ているな」とひしひしと伝わってきました。
全体的に言えることですが、最優秀賞&優秀賞に選ばれている作品は、いい一瞬をとらえていて、なおかつフレーミングもよし、色使いもよし、ということで選んでいます。
でも、「これが縦位置だったらよかったのにな~」と思うものもすごく多かったです。やっぱり、お子さんにしても、ペットにしても、かわいいのは当たり前なんですよ。「うちの息子が、うちの娘が一番かわいい」と思う気持ちはみんなあると思います。でも、写真って自分が見たものの感動とか、美しさを人に伝えるものじゃないですか。ところが、写真の枠に入れた瞬間に、感動が小さくなってしまうことがあるんです。
例えば、雲ひとつないところで富士山を見たときに、「わ~きれいだな~」と写真を撮ってみて、あとで現像したら「あれ?大したことないな」と思うことがあるんですよ(笑)。
それってやっぱりそこにいた臨場感や感じたことを、一枚の写真に落とし込めるかというと、すごく難しいことなんですよね。このギャップにみんな永遠に苦しむものなんですよ。
「すごい美人だったんだよ~」って写真に撮ってみたら、その人が醸し出している雰囲気が写真の中に入りきらないために、「普通じゃん」となることとか…。よくあることなんです。
写真にそのよさが乗り切れていないんですよね。ただ、そこが全部写真に乗ってしまったら、写真コンテストなんかできないくらいに選びきれなくなってしまうんですけどね(笑)。
しかも、お子さんって、親とか身内に向かって一番いい表情をするじゃないですか。写真がとてつもなくうまくなった感じがするんですよ。
実はそこに落とし穴があり、意外と皆さんが思っているほどの感動が写真で表現できるかというと、そんな簡単なものではない。そんな簡単じゃないから、それができる人がやはり上位にくるんですよ。
ですから、多分上位の人とそうでない人との差って、ふだんからどれほど写真を撮っているか?というところだと思いますね。ずっと撮り続けていると、「こんな表情をしていたのか」という瞬間に出会えますから…。
あくびひとつにしても、怪獣みたいな瞬間になることってあるんですよ、人って。僕らはカメラ雑誌を編集しているし、写真集を作ることもあるんですけど、やっぱりいい写真しか選んでないです。連写でパシャパシャ撮っていると、後でこんな顔をしていたのかとびっくりすることがある。それがすごくおもしろかったり、こんなかわいい顔をしていたり…といろいろ出てくることもあるんですよね。そんな中の、いい瞬間をどれだけうまくとらえることができるかどうか、だと思います。
特に優秀賞に選んだポートレートの「Two Smiles」「Girls Time」の方は相当撮っているんじゃないでしょうか。「かなりの枚数を撮っているんだろうな~」ということが、如実に伝わってきますよ!
今の時代、ほとんどの方はデジタルカメラで撮っているでしょう?気にいらなかったら消せばいいんですよ。気になったらバシバシ撮る!撮ってから見返す。見返すと何が良くて何が悪かったかがわかってくると思います。
あと、縦位置と横位置の両方を撮ることも大事。本当に縦と横で、すごい良い写真かどうかが分かれてくるんですよ。今回優秀賞に選んだ写真のうち、3枚が縦ですが、縦位置のところを横位置だったら、ボクは選んでいません。実はそのくらい微妙なところで、選ばれています。
だいたい見るポイントって決まっているんですね。そのポイントにまず合致した写真が目に飛び込んでくるものなんですよ。なので、1000枚とか2時間ぐらいでぱっぱっと決められてくるんですよ。訓練するとできるんですけど。
あと、なんとなく気になるから置いておこう…みたいな写真も中にはあります。「選ぶ」「選ばない」の差はとても微妙な差なんですよ。
受験に例えれば、国語・理科・数学…などの5科目のそれぞれが1点、2点の差で合格/不合格が決まってくるのと、一緒なんですよ。「ピントがあっているか」「構図はあっているか」とか「色味は大丈夫か」とか。そういう審査ポイントがいくつかあって、その1点2点の差で、変わるんです。だからこそ枚数を撮っておいたほうがいいんです。ちょっとした差で印象が変わってきますからね。
またレンズの選び方も、選ぶポイントでして…。望遠レンズって遠くのものを撮るレンズじゃないですか。遠くに写っているものと近くに写っているものが圧縮されて見える。遠くのものを撮るので、距離がすごく近く感じる…。たとえば、ビル街をとるときは、望遠でとると、密集しているように見える。でもこれを普通の標準レンズで撮ると、よくわからない写真になることがある。レンズの選び方によって描き方が変わってくるんです。そういう意味では、みなさんきっちりと目的に沿ったレンズを選んでいるなあという印象でした。
佐々木編集長、ありがとうございました!
審査する側からのとても貴重なお話は、みなさんにとって、これからも写真を撮るうえでのとても大きなアドバイスになったと思います!
では、最優秀賞&優秀賞に選ばれた方々の写真を佐々木編集長の評価とともに↓のページからぜひご覧になってみてくださいね!受賞者にもさっそくコメントをいただいたので、併せてご紹介しています。
★最優秀賞&優秀賞、おめでとうございます!のページを読む。
★エキサイト賞、おめでとうございます!のページはこちら。