編集宮後です。今年も印刷博物館で「世界のブックデザイン」展を見てきました。
2009年から定点観測しているので、過去の受賞作はこちらをご覧ください。
2020年
https://dezagen.exblog.jp/30404701/
2019年
https://blog.excite.co.jp/dezagen/29934901/
2018年
https://blog.excite.co.jp/dezagen/28982252/
https://blog.excite.co.jp/dezagen/28982436/
2017年
https://blog.excite.co.jp/dezagen/27811149/
2016年
http://blog.excite.co.jp/dezagen/26450068/
2015年
http://blog.excite.co.jp/dezagen/25170179/
http://blog.excite.co.jp/dezagen/25170182/
2014年
http://blog.excite.co.jp/dezagen/23858750/
2013年
http://blog.excite.co.jp/dezagen/21575134/
http://blog.excite.co.jp/dezagen/21575240/
2012年
http://blog.excite.co.jp/dezagen/19519937/
2011年
http://blog.excite.co.jp/dezagen/17040747/
2010年
http://dezagen.exblog.jp/14366166/
2009年
http://dezagen.exblog.jp/12145085/
http://dezagen.exblog.jp/12145216/
今年は「世界で最も美しい本コンクール」入選図書のほか、ドイツ、スイス、オランダ、中国のコンクールで入賞した書籍約130点を展示。コロナ禍が続いていますが、昨年より40点ほど展示点数が増え、手袋をはめて本を見られるようになっていました(展示関係者皆様のご尽力に感謝します)。展示会場の撮影NGということで、書籍写真なし・リンクのみで紹介します。
まず「世界で最も美しい本コンクール2021」受賞書籍から。
銅賞 エストニア
Holiday and Architecture in 20th Century Estonia』
(レジャースペース 20世紀エストニアの休日と建築)
Estonian Museum of Architecture
エストニアの別荘や小屋など休暇を過ごすための建造物を集めた書籍。エストニア建築博物館の展示図録だが、表紙のイラスト、書体の選び方が印象的。
銅賞 スイス
『Data Centers
Edges of a Wired Nation』
(データセンター:有線化された国家のエッジ)
Lars Müller Publishers
https://www.lars-mueller-publishers.com/data-centers
インターネットで接続された国家間の境界線はどこにあるのか、エッセイと写真によって現在進行中のプロジェクトを考察した書籍。巨大なサーバの写真が続く紙面は圧巻。
栄誉賞 スイス
『Revelo No.1 Chroniques de Chantier』
(Revolo No.1 建築現場の記録)
Amaretto Association
スイス鉄道ヴェヴェイ駅の改修工事の様子を記録した書籍。情報デザインやスイス鉄道のコーポレートデザインなどの視覚言語を駆使してグラフィカルにまとめている。
国別の展示では特に印象に残ったオランダの書籍を。Fw:Books、Valiz、Jam Sap Booksなど、良書を出している独立系出版社が目立ちました(ちなみにFw:Booksから本を注文すると、「Read Books, Buy Books, Buy Local」という素敵なポスターを同封してくれます)。
https://fw-books.nl/product/read-books-buy-books-buy-local/
『Helmut Salden Uncoverd 1:1』
(ヘルムート・サルデン アンカバー1:1)
Stichting De Roos, Broddy Books
http://dutchdesigndaily.com/complete-overview/helmut-salden-uncovered-11/
オランダのレタリングアーティスト、ヘルムート・サルデンが1939年から1970年にかけて書いたレタリングを実寸で掲載した書籍。ホワイトで修正した後もリアルに再現。
『The Living Mountain』
(ザ・リビング・マウンテン)
Fw:Books
https://fw-books.nl/product/awoiska-van-der-molen-the-living-mountain/
オランダの写真家Awoiska van der Molenの写真集。グレーの用紙にホワイトとブラックで美しい山の写真が印刷されている。糸かがり綴じの手製本。
『No School Manifest
A Movement of Creative Education』
Valiz
https://www.valiz.nl/en/publications/no-school-manifesto
創造性によって、学ぶことの意味を切り開き、従来の教育を根本から問い直そうとする運動「No School」の活動をまとめた本。ショッキングピンクがいかにもオランダらしい一冊。
『Rewriting Archtecture
10+1 Actions, Tabula Scripta』
Valiz
https://www.valiz.nl/en/publications/rewriting-architecture
排除、継続、隠蔽、再構成、再利用、高密度化、コピー、オーバーレイ、再想像、再開、棄権など11の側面から建築を捉え直し、論考した建築書。こちらもオランダの出版社Valizの出版物。
『The Walter Benjamin and Alberts Project』
Jap Sam Books
https://www.japsambooks.nl/products/the-walter-benjamin-and-albert-s-project
ヴァルター・ベンヤミンとアルベルト・スペアの並行した人生を一つにするための探求について書かれた本。黒い紙にホワイトで写真と文字を印刷。
写真で紹介できないので、ぜひ現地で現物をご覧になってください。
展覧会は4月10日まで開催。事前予約制です。
「世界のブックデザイン 2020-21」
2021年12月18日(土)~2022年4月10日(日)月曜休館
10:00~18:00
無料
※入場はオンラインによる事前予約(日時指定券)制
https://www.printing-museum.org/collection/exhibition/g20211218.php
ファン申請 |
||