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『装丁の仕事174人』
編集 宮後です。
今、紙と印刷の本をつくっていて
「頭の中は紙でいっぱい」になっているところへ
こんな素敵な本をいただきました。

装丁家とイラストレーターからなる日本図書設計家協会
会員の方々のお仕事を掲載した本『装丁の仕事174人』です。
「カヴァーノチカラ展」で展示された装丁作品と
174名の方の仕事と連絡先が記載されています。
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2年に1回ずつ刊行されているのですが、
今年はなんとこの本のために開発された新しい紙を
カバーで使っているとのこと。

一見、普通の紙ですが、さわってみると…。
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おおっ、ゴムのような不思議な感触。
(写真の光っている部分がパール箔押、それ以外が紙地です)

日清紡ペーパー プロダクツ×竹尾×日本図書設計家協会の3者が
「今までにない面白い紙をつくりたい!」と、
共同で開発した「NTS-WB8」という紙だそうです。

まだ量販体制にはなっていないようですが、
ご興味ある方は日清紡ペーパー プロダクツの
熊田さんへお問い合わせを。
http://www.nisshinbo-paper-products.co.jp/

現物はぜひ書店でお確かめください!
巻末に掲載されている紙の開発レポートも必見です。

『装丁の仕事174人』
日本図書設計家協会編、玄光社刊

文/宮後優子
by dezagen | 2010-04-20 12:51 |
スティグ・リンドベリ西武包装紙
渡部のほうです。

スティグ・リンドベリがデザインした、昔の西武百貨店包装紙を知人の家で発見。
1959年に作られたもの。
2種類(白抜きのほうは制作年不明)。
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タバコを置いてみたのでサイズ感が分かるだろうか。
色付きのほうは、大きなものを包むように使われ、
柄の小さい白抜きのほうは小さいもの用だったのではないだろうか。

実はこのブツを見つけるまで、白抜きの包装紙があったことを知らなかった。
『スティグ・リンドベリ作品集』 ギセラ・エロン著 プチグラパブリッシング刊 
には、モノクロの写真だが、色付きのほうだけが出ている。
基本の柄を作った後、包装紙のバリエーションが作られたものだと思われる。

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この白抜きの方、かなり粗い。
サインも潰れている。

デザイナー名を重視するのであれば、
かなり駄目なデザインと言えるが、
一般的なデザイン認識がその程度
な時代だったのかもしれない。

この包装紙が作られた翌年、
60年といえば
世界デザイン会議が日本で開かれた時、
つまり、日本のデザインはこれからだ、
と思っていた時期であろう。
そうしたデザイン環境を
証明するものとしては貴重な資料かも。


1つ気になるのは、リンドベリ自身がデザインの
アフターケアをしていなかったのかどうか。
売れっ子作家ゆえに、極東までは目が行き届かなかったか。
その辺の事情、今も知っている人はいるだろうか。
by dezagen | 2010-04-20 09:05
TDC展
編集宮後です。
前の記事でご紹介したTDCの展覧会「TDC展2010」が
4月2日からギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催されています。

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すでにデザイン誌などで受賞作品が掲載されていますが、
この展覧会ではTDC賞以外の入選作品なども展示されており、
現物の作品が見られるのでおすすめです。

展示は4月24日まで。
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/
大阪展は、5/21-7/3までdddギャラリーで開催。
by dezagen | 2010-04-12 03:16 | 展覧会
TDC DAY
編集宮後です。
先週日曜日、4月4日に女子美術大学でTDC DAYが開催されました。
TDC DAYとは、東京タイプディレクターズクラブ(TDC)が
その年のTDC賞受賞者を招いて行うトークセッションです。

この日は12時から19時まで国内外7組20名の方々が7時間にわたり、
文字とデザインについて語りつくしました。

出演者はこちらをご参照ください。
http://www.tdctokyo.org/news/index_j.html

ここでは興味深いセッションをいくつかご紹介します。

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こちらはエキソニモのセッション。
スライドに映っているのは、
ウェブの認証のために自動生成されるランダムな文字を
そのままTシャツのデザインにした「アンチボットTシャツ」です。

サイトで好きな文字を打ち込むと、自動的に文字が組まれ
その文字組が気に入ったらTシャツにしてくれるサービス。
このウェブサイトから注文できます。
http://store.exonemo.com/antibot/

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こちらは北京のリェン・チェさんと祖父江愼さんのセッション。
スライドに映っているのは、
リェン・チェさんが大学の卒業制作でつくった限定5部の貴重本。
袋とじになっているページを切り開くと、小口の部分に
自分の心臓の写真が現れるという、ものすごい凝った造本です。

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こちらはドイツの若きタイプデザイナー、
ホルガー・ケーニヒスドルファーさんが
受賞した欧文フォントAconのプレゼンテーションを行い、
書体デザイン界の大御所、マシュー・カーターさんが
質問するという豪華なセッション。

なかなか当日の様子が伝わりづらいかと思いますが、
当日の参加者のリアルなつぶやきは、
http://twitter.comから#TDCDAY2010で検索できます。
by dezagen | 2010-04-12 03:08 | イベント
『KASAI kaoru 1968』
編集宮後です。
少し時間が経ってしまったけれど、
3月に刊行された葛西薫さんの作品集
『KASAI kaoru 1968』のご紹介。

(あ、自社本の紹介じゃありませんよ。
優れたデザイン書を刊行されている出版社、
ADPさんの本です)

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サントリーウーロン茶をはじめとする
数々の名作広告やグラフィックを手がけてきた
アートディレクター葛西薫さんのほぼ全作品を収録した図録です。
前半はグラフィック作品、後半が広告の仕事で、
その間にご本人のインタビュー記事が掲載されています。

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六本木サイン計画 2009

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文華印刷勤務時代に初めて手がけたチラシ 1968-1969

本書の制作意図などは、『デザインの現場』2月号に掲載された
インタビュー記事の中に詳しく書かれておりますので、
そちらをご覧ください。

ここでは、その中の気になる一節をご紹介します。

「自分をさらけ出すこと、こういう本を出すことに
対する恥ずかしさもあるのですが、40年の中で直面した
生みの苦しみ、将来が見えない不安、そういう経験を
ひとつの例として若い人に見てほしい(以下略)」
(『デザインの現場』2月号 p.101より引用)

作品集というと自分のためにつくるという印象が強いのですが、
後輩たちに見てほしいという意図があったことに気づかされます。

この時系列に掲載された作品集を見ていくと、華やかな仕事以前に
たくさんの地道な仕事の積み重ねがあったことが理解できるでしょう。

学生や若いデザイナーにとって
何千円という作品集は気軽に買えるものではないですが、
迷いながらも思い切って買った本であれば大切に手元に置いて、
「自分もいつかこういうデザイナーになりたい」と
強く思い続けることができるのだと思います。

作品集を買うことは、その方の仕事に対して心から尊敬し、
どれだけ真剣に身銭を切れるか試される行為なのではないでしょうか。

『KAORU kasai 1968』
ADP刊
4935円
B5判 512ページ
by dezagen | 2010-04-12 02:21 |
everyday by collex DM
渡部のほうです。

4月16日、玉川高島屋S・Cにeveryday by collex というお店がオープンしますよ、
というDM。

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ぐひゃぐひゃになった紙ではない。
セルロースとコットンで出来ている「スポンジワイプ」に印刷。

絵がボブファンデーションっぽいな、と思ったら、
ホントにボブファンデーションだった(と、案内状に書いてあった)。

DMは用事が終わると捨ててしまわれるのが普通。
使えるもの、というのはいい。
さらにこのスポンジワイプ、台所でもへたへたに使い切ってしまった後は
100%自然分解され、土に還る。
まあ、紙のDMも再生紙に還るといえば還る、か。

お店についての詳細は以下のサイトで。www.collex.jp/news10/futagotamagawa/
by dezagen | 2010-04-10 12:58 | グラフィック
続・動物
渡部です。

久々に、って前回が2008年10月のネタなので
「続」もつけなくていいくらいだが、
各国でしのぎを削る、固形スープ、マギーVSクノールの動物合戦。

日本ではほとんど見られないのだが、
欧米東南アジアではこの二大メーカーの
各種、固形スープストックを目にすることができる。
しかも、素材別に驚くほど種類が出ている。

今回は、マレーシアのものが入手できた。

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Ikan Bilis 干した小イワシ、分かりやすく言えば「いりこ」だし。
上は夜写真を撮ったので変な色で申し訳ない。

前回は牛、魚、豚、鮮魚と分かりやすく動物が揃っており
動物キャラが笑顔を見せていたが(動物でないネギですら!)
これは相手が乾物。

乾物をキャラ化させるのはさすがに難しいのであろう
マギーは目は生きているものの、カラカラに乾いた身体は半分隠す。

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対してクノールは生き生きした小魚のように見えて目玉が白目。

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実に苦労が忍ばれる。

マギーとクノール、取材したいのだがあまりに全世界すぎて、
無理というのが実情。悔しい。
by dezagen | 2010-04-09 20:49 | グラフィック
井上広一氏スタジオ訪問
渡部のほうです。

ツイッターを始めて2ヶ月半ほど。
ご無沙汰している方々に気軽に挨拶できるのは、
ツイッターの面白さの1つ。

「あらあら、井上さんじゃないですか」
「ご無沙汰ですねえ」
「こんど遊びに行かせて下さい」
「はい」
というようなやりとりだったか忘れたが、
そのような経緯で、
デザイン事務所ORYEL代表の井上広一氏に久々に会ったのであった。
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南青山の住宅地の中にある、オフィス。

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と、白々しく持ってもらったが、
井上氏が『デザインの現場』に登場したのは、
2000年2月号「新鮮グラフィック発信」号。
当時はワイデン&ケネディに所属中。
学生時代からの友人であるケースリアルのために作った、
三原康裕×ケースリアルの共同展示のリーフレットが目に留まり、
ちょっとお話を、と伺ったら、ものすごい優秀な23歳(当時)でびっくりした覚えがある。

最近の仕事はHILLS MACHI-IKU PROJECT
アウトドアウエアブランドPHENIXのショップAD(トラフとの共同ディレクション)
福井県の油揚げ屋谷口屋のADなど。

個人的に好きだな、と思ったのはドイツの靴メーカー ZEHA BERLINの日本向けアートディレクション。
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旧東ドイツ側のイメージを残すブランドゆえ
少しあせたような色合いでボックスやリーフレットを揃えている。
ZEHAのウェブサイト(日本版)も現在制作中だ。
本家ドイツでは黒地ににぶい金色文字など、やや渋くて濃い印象だが
日本にそのまま持ってくると重すぎる。
本家よりもいいんじゃないかと思ったりして。

「最近はリーフレットやパッケージ、広告、ロゴなど単発での仕事から始まって
その後も同じ会社から別の案件を引き続きお願いされるケースが多いかも」
と井上氏。
元々グローバルな広告制作会社のADを勤めていただけあって、
単発で小さいものを作るにしても、長期的な展開など視野が広く見えている。
これがリピーターのクライアントを呼ぶ理由ではないだろうか。
by dezagen | 2010-04-05 18:29 | デザイナー紹介
フセイン・チャラヤン展
編集宮後のほうです。

今日から開催されている東京都現代美術館の
「フセイン・チャラヤン ファッションにはじまり、
そしてファッションへ戻る旅」展に行ってきました。

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「ファッションデザイナーの作品をなぜ現代美術館で?」
と思ったのですが、映像作品、立体作品なども展示され、
ファッションの領域を超えて、アートや建築にまたがるものでした。

今回の展示は、昨年ロンドンのデザインミュージアムで
行われた展示をベースに、現美の空間にあわせて再構成されたもの。
Aから順につけられたアルファベットも展示のアクセントになっています。
(なので、あえてアルファベットも一緒に撮影)

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このブログの本家excite ismさんのほうでも
レポートされるようなので、ご覧ください!
http://www.excite.co.jp/ism/

展示は、6月20日まで東京都現代美術館にて。
http://www.mot-art-museum.jp/
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こちらはチラシ。ADは近藤一弥さん。
展覧会カタログは、美術出版社から刊行予定です。
by dezagen | 2010-04-04 02:50 | 展覧会
デザ現さよならイベント補足2
再度、渡部のほうです。
再度、さよならイベントの補足です。

これから大学に通うと言っていた、その日はまだ高校生の方。
質問が鋭かったですね。
「デザ現で同じ人ばかり取り上げられているのは今後どうなるのか」

箭内さんは
「デザイナーの生命力はすごい。絶対俺は一線から退かないっていう意識は強い。
しかし若者だから出られないわけではない。名前でデザインする時代は終わっていくと思う」
というようなことを言っていました。

私はデザイナーの生命力というか生涯現役感から、
デザイナーのアンチエイジング法を紹介する裏サイトを作る、
と言ってたような気がしますが、
まあ、それが実現するかどうかはさておき。

同じ人ばかり登場する。
これはデザインに限ったことではなく、
どんな業界にもありますね。
箭内さんも芸能界での大御所の話をしていました。

常に先輩の動きを伺っていると、目の上のたんこぶが気になります。
ので、手っ取り早い方法としては「追わない」ことです。
先輩の歩んでいない道を開拓していけばいいのです。
デザイン専門誌じゃないところで話題になってみる。
違うメディアを作ってしまう。
こういうのは勢いのある若い人のほうが強いと思います。

私はライターなので、もっと「これまでにない人」
「これまでにないもの」を探していく努力をしないといけません。
大御所の方に言われても、ビビらないで
「それ、ダサイと思います」とはっきり言えるようにならんと。
by dezagen | 2010-04-02 16:12 | イベント