8月にノルウェー・オスロとフィンランド・ヘルシンキ、パリに行き、カルチャーショックを受けてきたことは、このブログでも何度か書いている。
帰って来てからすでに4カ月以上経っているのだが、まだこのカルチャーギャップ、ショックは癒えていない。
Torbjørn Anderssen(トルビョルン・アンデシェン)とEspen Voll(エスペン・ヴォル)によるオスロのデザインチーム、Anderssen & Voll(アンデシェン & ヴォル)が作ったインテリアアクセサリーのブランド「Nedre Foss」
https://www.nedrefoss.com も大きなショックの1つだった。
そもそもNedre Fossが立ち上がったのは、2015年オスロにNedre Foss Gårdというレストランができたことに始まる。Anderssen & Vollはインテリアを手掛け、キャンドルホルダーなどインテリアアクセサリーも手掛けた。
鋳鉄でできたキャンドルホルダー「Ildhane」を、レストラン内だけでなく外にも販売したところ300個がすぐに売れたと言う。
自分達のデザインも継続しながら他のデザイナーにも依頼し、製品を少しづつ増やして行った。
依頼の条件は3つ。
単一素材であること(ナチュラルな素材、少なくとも毒性のない物)
動くパーツを使わないこと
彫刻的な美しさ、強さ
Anderssen & Vollというと(私の世代だと昔Norway Saysにいた2人、と言う方が分かりやすいのかもしれない。四半世紀以上ノルウェーのデザインをリードするデザインチームだ)シーティングを中心とした家具デザインの印象が強い。
なぜこうした彫刻的なプロダクトを作ろうと思ったのだろう。Torbjørn Anderssenはこう説明する。
「ソファのような複合素材の場合、1つの製品を作るのに沢山解消しなくてはいけないことがある。素材同士の相性、新しい組み合わせへの挑戦、異なるサプライヤーからの取り寄せ、そして異なる場所での組み立て、など。そうした問題を避け、もっと単純にできる物を作りたいと思ったんだ。
動くパーツを使うと故障の原因になりやすい。でも固定したプロダクトなら壊れる可能性は低くなるし長持ちする。100年持つプロダクトにしたいから。
本当に単純に、単一素材でできる物を考えてデザインを作って行ったら、結果的にもっとシェイプに注力できるようになったんだ」
Nedre Foss その2に続く