編集宮後です。今年も印刷博物館で「世界のブックデザイン」展を見てきました。
ここ10年ほど定点観測しているので、過去の受賞作はこちらをご覧ください。
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今年は「世界で最も美しい本コンクール」入選図書のほか、ドイツ、スイス、カナダ、中国のコンクールで入賞した書籍約90点が展示されています。コロナ禍の影響で展示点数は例年の約半数、直接手にとって見られる本はごく一部という限定公開でしたが、「今年は開催されないかも?」と思っていたので、展示して頂けるだけでもありがたいです。例年は内覧会で写真撮影をしていましたが、今年は内覧会がなく、展示会場の撮影はNGということで、写真なしで紹介します。
「世界で最も美しい本コンクール2020」受賞書籍から。
日本からはNUMABOOKさんの『僕らのネクロマンシー』が銅賞を受賞。オンデマンドプリントで印刷された限定350部の書籍で、表紙に透明なアクリル板が張られています。定価ではなく、価格が変動していく時価で販売された売り方も話題になりました。
銅賞 中国
『Contemplatation: Philosophy of Dwelling(瞑想 居住の美学)』
上海古籍出版社
中国の受賞作品は特殊印刷加工が目立つ派手な造本が多かったのですが、ここ数年は上品で洗練された造本が目立つ傾向にあります。この本もそうした傾向が見られる一冊で、椅子などの家具と住居が紹介されています。
カナダ 銅賞
『Via, eastbound』
Red Tower Bookworks
横位置、活版印刷の本。限定本の部門で受賞。写真が撮れなかったので、ぜひ現物をご覧になってください。
スイス/カナダ 銀賞
『The museum is not enough(ミュージアムじゃ足りない)』
美術館での展示のあり方について書かれた論考集。写真と文章が程よい感じに組み合わさり、クリーンでシンプルなスイスらしさを感じる一冊。
栄誉賞 オランダ
『When red disappears(赤が消える時)』
FW:Books, Amsterdam
深海生物を撮影した写真集。とにかく印刷が美しいです。こちらのリンク先から中ページの画像が見られます。
写真で紹介できないので、ぜひ現地で現物をご覧になってください。
展覧会は4月18日まで開催。事前予約制です。
「世界のブックデザイン 2019-20」
2020年12月12日(土)~2021年4月18日(日)月曜休館
10:00~18:00
無料
※入場はオンラインによる事前予約(日時指定券)制