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imperfect エシカル消費のパッケージ その5

その4からの続き)

・エシカルデザイン、エシカル消費の今後について

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 改めて imperfect というブランドの立ち位置について考えて見たい。
 恐らく来店者の多くは、そこがエシカルであるから、というよりも、お洒落な店だから入る。入って初めて、そこにあるブランドコンセプトを理解する。

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 エシカル消費は良いことだと言われても、皆が皆すぐにできるものでもない。もちろん消費者はエシカル消費が正しい、行くべき方向だと分かっている。だが、消費とはただそれだけのものではない。消費には娯楽や贅沢の側面がある。様々な選択肢を見、選び、商品を身につけ、使用し、飾り、食べたり飲んだりしながら、その美しさや経験を楽しむ。
 長い間、エシカルである事、それを消費する事は、その倫理性に則って自分はいいことをしているという消費者の自己満足や、同じ意識を持つ人々との仲間意識を中心とし、消費の悦楽性娯楽性を放棄していたと言っていい。商品に民俗文化にありがちなどんくささを強調したり、あえて哀れみを請うような物もあった。倫理的充足と娯楽性は同時に存在しがたいものだった。

 だが、時代は巡り、変わる。エシカル消費の中にも純粋に消費の楽しみを促すような商品が増えて来ている。先に木住野が例を出したマストブラザーズなどのチョコレートブランドや、米国を中心にカナダとイギリスで展開するエシカルなスーパーマーケットチェーンの Whole Foods Market や、米国で展開する Trader Joe's など。その顧客は、エシカルだから行く客層も多い一方で、他の一般的なスーパーマーケットよりも魅力的な商品があるから行く客層も多い。むしろ今は後者のほうが多いだろう。
 エシカル消費を促すのに大きく貢献しているのはパッケージデザインや店舗設計の良さだ。理屈で買うのではなく直感的に欲しいと思わせる、そんな商品や店舗が今後も増えて行く事は間違いない。imperfect はこうした動きを牽引する役割を担っている。

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(写真 撮影 藤本伸吾)

by dezagen | 2019-11-18 12:53 | プロダクト・パッケージ