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パリのスーパーマーケットで気付く事
ライター渡部のほうです。

ロンドンからパリに移動。
スーパーマーケットに並んでいるものを改めて見てみると、イギリスよりもフランスのほうが色のも形もバリエーションが多い事に気付く。
アパレル同様、生活用品も概して色のバリエーションが豊かで、かつ彩度の高い色が多い。

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洗剤のパッケージはいい例。ボトルも洗剤自体の色もど派手な青、ピンク、緑ががつっと使われている。イギリスも同様なブランドが多いのだけれど、例えば水色1つ取ってもフランスのほうが明るめの水色で、白地とのコントラストも強い。イギリスはもう少しグラデーションにしたり、全体的に抑えめの水色だったり。

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柔軟剤もご覧の通り。日本も柔軟剤はラグジュリアス路線で、これまた独自ではあるけれど、フランスの柔軟剤のピンク系の強さもかなりのもの。真ん中にあるシャキーンとしたものはドイツのドクターベックマンの製品。ほぼすべての製品にこの斜めボトルが採用されていて、特にうねうねしたボトルが多いフランスでは目立つ。
その右隣は日本でもおなじみフロッシュのフランス版、Reinet。カエルのマークもやわらかくなっていて、本場ドイツよりも日本よりも諸外国よりも、色があざやか。
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エコ系洗剤も同様に鮮やかな色。イギリスだけでなく、日本もアメリカも、エコ系の洗剤だとナチュラル=天然をイメージに、透明や白ベース、緑でもくすんだ感じの色合いを使いがち。対してフランスは、トロピカル?くらいな緑の使い方。

先にも書いたけれど、ボトルの形状も曲線を使ったものが多い。スペース上無駄なのでは?と思うようなにゅるっとした形が好まれるのか、特に持ち手の所やそれにあわせたラベルの形などに現れている。

洗剤パッケージ以外で気付いた事は、スパークリングミネラルウォーターのブランドBADOITがパッケージグラフィックのリニューアルをしたこと。

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これまで深緑一色の地にBADOITの文字が180度、横真っ直ぐに書かれていたものだったのが、丸い緑(フレーバーによりレモン味は黄色など応用あり)を左に、BADOITの文字は右上がりのグラフィックとなった。
よく見ると、水に限らず、炭酸飲料、ソフトドリンク全般に丸が増えている。

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コカコーラライトとフレーバー付きの展開も丸を中心にしたもの。炭酸らしさを表したものだろうか。現状、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダではこのパッケージが出ているようだ。
炭酸飲料に限らず他の飲料もなんだか丸が増えている。と、いうより、フレーバー付きミネラルウォーターや茶飲料など従来よりも味が薄めのソフトドリンク自体の種類が非常に増え、それぞれ主張し合っている様子だ。

全世界的にソフトドリンク市場の売り上げは伸びているという。人口増加率と比例しているのかと思ったがそうではない。データが様々なので、ざっくりとしか言えないがヨーロッパの現在の人口増加率は年率0.1%ほどなのに対し、ソフトドリンクの売上は毎年3%以上(データソースによりかなり異なるのだが)伸びているという。
一方、ワインで知られるフランスでは急速にワイン消費量が減っているとも聞く。
アルコールではなくミネラルウォーターやソフトドリンクを飲むという傾向は、マナーの変化もあるだろうし、これもまた夏の暑さをしのぐ温暖化の1つの現れなのかもしれない。

おまけ。
世は韓国流行り。わさびフレーバーのアーモンドも「korean snack」と書いてあった。
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by dezagen | 2019-09-25 19:48 | プロダクト・パッケージ
『これ、誰がデザインしたの? 続(2)』
渡部千春著、デザインの現場編集部編
美術出版社刊
04年以降の連載記事をまとめた2冊目の書籍。連載で紹介したアイテムのほか、名作ロゴやパッケージ、デザインケータイなどを紹介。
 
これ、誰が書いているの?
 
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