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オフィスファニチャーブランド「i+」
編集宮後です。
オフィスファニチャーの分野で新しい価値を提供してきた企業イトーキと、ヨーロッパの優れたオフィスファニチャーを日本に紹介してきたインターオフィスが共同で設立したブランド「i+」(アイプラス)。建築家でインターオフィス取締役社長の寺田尚樹さんがプロデュースとデザインを担当し、R&Dは両社で協働しているプロジェクトです。先日行われた2017年の製品発表では、テキスタイルデザイナーの安東陽子さんと照明デザイナーの岡安泉さんが加わり、より広がりのあるラインナップがそろいました。

i+の製品が初めてお披露目されたのは2016年。第一弾として、ホワイトボード、テレフォンスタンド、コートスタンドの3製品が発表されました。従来にはなかったスタイリッシュなオフィスファニチャーとして注目され、GOOD DESIGN AWARDのBEST100を受賞するなど、高い評価を得ている製品です。

それに加えて、今回発表されたのが以下の4製品。パーティション、テーブル、ミーティングテーブル、タスクライトです。

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パーティション(写真上)で使われている繊維素材は、安東さんが担当。靴下のように継ぎ目のない筒状に編まれており、パイプの上からすっぽりと被されています。継ぎ目なく編めるニット工場を探すところから始めたそうで、向こう側が見えそうで見えないちょうどいい透け具合が絶妙です。

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テーブル、ミーティングテーブルは、天板が白(メラミン化粧板)、黒(アクリル化粧板)、オリーブ(リノリウム)の3色。ミーティングテーブルは長さ1800、2400、3200mmの3種類。最長の3200mmのテーブルはかなり長いのですが、真ん中で補強することなく、直径25.4mmの脚だけで支えているというから驚きです。天板の中央には、USBや電源を挿せるタップがついていて、自由に取り外しができるそう。

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タスクライトは岡安さんとの協働。インターオフィスで扱っている家具USM Hallerのパイプの直径と同じ19.1mmのスチールパイプを使用。この細さの中に電源を収めるのに苦労されたそうです。

今回の4製品が加わり、合計7製品になったことで、オフィスらしいしつらえができるようになったそう。昨年の発表では空間に置いた写真がなかったのですが、今回の発表では上のような写真(以前、このブログでも紹介した小石川のハーフハーフで撮影されたそう)が紹介されており、より具体的な使用イメージがわくように工夫されていました。

従来のホワイトボードは事務的なものが主流で、選べるデザインが限られていました。それならば、自分たちで使いたいと思えるホワイトボードをデザインしよう、とこの企画がスタートしたそうです。そうは言っても「言うは易く、行うは難し」。オリジナル家具をゼロから作る場合、初期投資もかなりかかるはず。最初のプレゼンテーション、関係部署との調整、予算とスケジュールの管理、製造時の試行錯誤など、製品ができるまでに様々なストーリーがあったかと推測されます。細い脚でテーブルを支えていたり、細い支柱の中に電気が配線させていたり、すごい技術が使われているのですが、パッと見ではそんな苦労を感じさせず、純粋に「オフィスに置きたい」と思える製品になっているところがさすがです。

GOOD DEDIGN MARUNOUCHIでの発表会は終了しましたが、こちらの公式サイトで製品の詳細を見ることができます。サイトから製品の購入も可能。
http://www.iplus-furniture.jp

カタログ撮影の様子を記録したメイキングムービーはこちら。i+のロゴおよびカタログなどのグラフィックデザインは粟辻デザインが担当。ブランド立ち上げから統一されたイメージでディレクションされています。
http://www.iplus-furniture.jp/news/2017/02/iplus-furniture-making-movie.html
by dezagen | 2017-02-09 19:28 | プロダクト・パッケージ | Comments(0)