編集宮後です。編集者という仕事は、企画をたてるほか、取材、執筆、確認、掲載、宣伝とすべての作業をするのですが、情報を公開する役目もになっているので、どのように情報を開示するかということに非常に神経を使います。取材先や発信元から聞いた情報を、いつ、どのように、伝えるのか、心の注意を払わなければなりません。くわえて、それを読んだ読者や取材先がいやな気分にならないよう気をつけています。
そのためには普段からあらゆることを想定しつつ、誤解のない的確な文章が書けるようになる訓練が必要です。ネット以前はそのような訓練をしてきたプロの書き手が文章を書いていたわけですが、いまでは誰でも文章を書いて公開できる時代になりました。文章のプロではない人が長い文章を書いたり、SNSや広報の担当者になったりして、判断に迷うケースも多々あると思います。
そうしたときに参考になりそうな項目を箇条書きにしてみました。
・展覧会やイベントの告知、新製品の発表などは、情報発信元からRTしたり、シェアしたりする。
自分が主催者でない場合は、情報元を明記したり、「〜だそうです」などの伝聞形を使ったりする。
・基本的には情報発信元が情報を流したときが情報の解禁日。
・デザイナーが手がけた仕事の場合、いつ情報公開していいか、クライアントに確認してから公開する。
・書籍の場合、版元によって、いつ情報公開してよいかのガイドラインが異なるので、版元の担当者に確認する。
あまり難しく考えずに、「相手はどう思うか?」という想像力があれば、だいたいOKなのではないかと。SNSの送信ボタンをポチっと押す前に、第三者的視点から再考する習慣をつけておけば大丈夫です。