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地図のステーショナリーシリーズ「mati mati(マチマチ)」
編集宮後です。
このところ、本にまつわる記事が多く、「これ、誰がデザインしたの?」を解明する取材をあまりしていませんでした。久しぶりに気になる製品がリリースされると聞いて、早速取材してまいりました。

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(画像提供:yurulikuDESIGN)

その製品とは、地図メーカー、株式会社ゼンリンが発売する地図のステーショナリーシリーズ「mati mati(マチマチ)」。東京の丸の内、表参道、吉祥寺、福岡の天神の4エリアの実際の地図データをデザインに活用した、クリアファイル、マスキングテープ、ノートパッド、ブックマークの4種類、合計16種類のステーショナリーです。たとえば、丸の内なら歴史的建造物、表参道ならファッションというように、その街を象徴するテーマが地図上で表現されています。シリーズ名の「mati mati」は、「街」を語源としながらも、それぞれの街の様々(=まちまち)な特徴を表現。20〜30代の女性向け商品として、女性社員によるプロジェクトチームが企画し、製品化に至ったそうです。

こちらのシリーズのデザインディレクションからプロダクトデザインまで、トータルで担当したのが、yuruliku|yurulikuDESIGNさんです。文具レーベル「 yuruliku 」のオリジナルプロダクトを発信したり、様々な企業の企画・デザインのサポート、ブランド開発のディレクションなどを行ったりしていらっしゃるクリエイティブユニットで、以前このブログでも取材させていただきました。http://dezagen.exblog.jp/13230932/

今回のプロジェクトでは、ゼンリン社内のプロジェクトチームとともに、2015年6月頃からコンセプト作成、ブランドのネーミング、アイテム展開などの打ち合わせを重ねてきたそうです。

「ゼンリンさんが持っている膨大な地図データをどのように製品にしていくかが課題でした。地図データにはたくさんの情報が含まれているので、どこまで省いてデザインしていいのか、その判断が難しかったですね。また、たとえば神保町なら本屋さんというように、街とテーマが決まってデザインを始めようと思っても、分布が偏っていたり、スペースに収まらなくなったりして、製品にするのが難しい地域もありました。トータルで見たときの世界観を維持しつつ、街のテーマとグラフィックのバランスがとれるように心がけました」(yuruliku|yurulikuDESIGN)

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初回に発売されるアイテムは4種類(写真)。異なる4つの地図要素がそれぞれレイヤーになって重なっているクリアファイル、昼と夜の色の違いを楽しむノートパッド、道路の部分にメッセージが書き込めるマスキングテープ、封筒に入れて送ることができるブックマークなど、それぞれの製品で工夫が施されています。クオリティやデザイン性の高さはもちろん、使うのが楽しくなる配慮がされているのが印象的でした。

製品は、2016 年 1 月 15 日から首都圏と福岡県 のロフト(18店舗)で先行販売され、2016 年 2 月以降、その他の店舗に順次拡大する予定。今後どのようなラインナップになるのか、楽しみです。

mati mati(マチマチ)
http://www.zenrin.co.jp/goods/matimati/

yurulikuDESIGN
http://www.yuruliku.com/design/wrks-matimati.html
by dezagen | 2016-01-27 07:39 | グラフィック | Comments(0)
『これ、誰がデザインしたの? 続(2)』
渡部千春著、デザインの現場編集部編
美術出版社刊
04年以降の連載記事をまとめた2冊目の書籍。連載で紹介したアイテムのほか、名作ロゴやパッケージ、デザインケータイなどを紹介。
 
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