ライター渡部のほうです。
ちょっと前の記録、です。
ネパールの看板屋さんに行って来ました。
当初、カトマンズの知人と共にカトマンズの看板屋さんを訪ねる予定だったのですが、看板屋が見つからないとのことで無理っぽい。ポカラという2番目に大きい街にいて、半日オフになったので「えいっ」っと1人で看板屋探しに。
一応、看板屋さんを紹介してもらった、のですがタクシーで向かった先にはそんな人はおらず。
身振り手振りで近隣の人に尋ね、どうもここでいいらしい、という場所へ。
最近はコンピュータで文字を打ち込み、そのままカッティングする方法が一般的なようで、店にはカッティングシートがずらり。
不安になりつつ、留守番をしている妊婦さんとソファーに座って会話のないまま、待つ事約半時間。
やっと看板屋さんがバイクでやってきました。
若いけど店主らしい。
「デザインについて書いているライターで、サインの文字に興味がある」などということは通じないので、
「文字を、書いて欲しい」とだけ伝えると、当然お客だと思われ、看板のサイズや場所などを聞かれるも、そこは押し切って、
そこら辺にある板に「これに」「書いて」「TYPOGRAPHY」「ペインティング」「黒」。
かなり原始的な会話で通じた様子。
まずボードを切って、文字が入る場所にチョーク着きの糸でパチン、と印(トンボというか)を付けます。
ボードにこんな感じに印が付きました。
文字の数を数えて、平筆にペンキを着けて
書き出したらあっという間。所要時間多分2分。
完成。
ちょっと最後のPHYが詰まってしまいました。知らない単語だったので、私の手書き文字の文字間を参考にしちゃったんだと思います。
小さい文字は乾くのが速いので大変で、大きな看板のほうがゆっくり時間を掛けられるので、楽、だとか。
アルファベット、ストロークの終わりが少し太め(ベルボトムっぽい)になってるのが分かるでしょうか。
他の看板文字もこの傾向が見られます。
デバナガリ文字でもストロークの終わりが少し太め。
近所の人に来てもらって通訳してもらったところ↓
DILIP BOHARAさん、31才。
13才の時からこの仕事を始め18年、現在は自分の店を持っています。
カッティングシートの作業も多いようですが、トラックに絵柄を描くことも多いらしいです。
独学だそうです。
どうやって文字の形やバランスを取るのか聞いたら「経験」とのこと。
レタリング能力、という感じでしょうか。
手書き文字はそんなにきれいじゃなかったです。
以上、ネパールの看板屋さんレポートでした。