流浪のライター渡部です。
現在ロンドンにおります。
今日は、Little Printerを作っている事務所に行って来ました。
http://littleprinter.com
Little Printer、まだご存じない?
これなんですけど

写真だけじゃ分かりにくいですね。
まずはビデオを見ていただくのが一番早いです(ライター失格)。
普段は顔のイラストが見える箱で、スマートホンから入手したニュースや、撮影した写真、メッセージなどなどを、このチビちゃんプリンターが受信して、プリントアウトしてくれる、プリントするたびに顔がまた現れる、という製品。
しかも、プロダクトなのだけれど、デザイン事務所が作り、販売している。というこれまた希有なものなのです。
で、その事務所がBERGという会社です。
http://bergcloud.com
って、デザイン事務所がなぜプリンターを?という疑問を抱えて、BERGに行ったわけです。
実はBERG自体デザイン事務所として2005年にスタートしたのですが、 Little Printerの成功もあり現在はインターネット(本当はAPIsと言われたのですが、厳密に考えると難しくなるので、ここではインターネットとしておきます)環境を使ったプロダクト開発、その関係性を考える会社、と方向転換したのでした。
というお話をしてくれたのが共同設立者、代表のMattさん。
(実は〜、が多いんですが、ちょうど私がイギリスに来た時(10日前)、共同設立者のMatt Webbさんは日本に、と入れ違っていたのです。大阪のカンファレンスでスピーカーとして参加したとのことでしたが、そこでMattさんに会った読者の方もいるかもしれませんね。)
デザイン事務所がなぜプリンター?という疑問は解けたので、次の疑問。
どうしてこのアイデアを思いついたのか?一般的なプリンターではダメなのか?
「アイデアの発端は、母からの新聞切り抜きでした。地方の新聞の面白い記事などを切り抜いて郵便で送ってくれていたんです。それが最近はスキャンしてメールで送ってくるようになって、でもやっぱり、郵便物で届く、物質感には敵わない。人と人のコミュニケーションが、物として感じられる、そういうプロダクトを作れないかと思ったのです」
この発想を様々な形で考え、最終的に生まれたのがこのLittle Printer。
プリンターなのだけれど、ちょっと普通のプリンターとは違うのですね。
「性格のあるプロダクトというか、ペットのようなものです。まず顔がありますね。プリントするたびに髪の毛が伸びたり絆創膏を貼っていたり、ユーザーの予期しないことをプリンター自体がやっていたりする。
もちろん小型プリンターとしての機能に着目して使うこともできるし、プリントアウトしたものを保存したり、画面だけでなく紙として出て来ることで、非常に多くの可能性があります。
プリンターというよりは、ソーシャルファックスと考えたほうが分かりやすいかもしれません。
レストランで注文を聞いて、それをキッチンに送る、というビジネスの場で使っているケースもありますし、私のお気に入りは、毎日違うキャラクターのイラストをアップするアプリからプリントアウトされたものを受け取った子供が、さらにその上に塗り絵をして、冷蔵庫の上に貼っておいたという話ですね」
なるほど、ペット。
BERGではすでに数千台を販売していて、デザイン界でもビジネス界でも高い評価を得ているのだけれど、BERG自体が企業を大きくして、このLittle Printerをさらに大量生産する気はないとのことで、このアイデアを元に、共同開発するパートナー企業があればいい、とのこと。
確かに1台約2万円はお高いので、大企業、やってくれないかなあ。