ライター渡部のほうです。
先週の木曜日からロンドン滞在中。
今回の滞在はRCA(Royal Collage of Art)のサラ・ティズリー氏(友達なのに氏を付けるのも変な感じだけど、イギリスの制度的に教授professorでもなく、日本語で訳しにくいtutor=指導教員、ということになるのだが、役職的には日本の教授に近い、と思う)との共同プロジェクトのため。
学生を交えたワークショップは明日から始まるのだけれど、学生とはいえ、大学院で歴史を学ぶ、セミプロ歴史家達に付いていけるのだろうか。
まあ、レポートは後日。
で、金曜日にサラさん(このほうが気分的に言いやすい)との打ち合わせをしていて、すれ違った同僚の方と、フラッシングライトをヘルメットに2個、ウエアに2個、自転車に2個、の自転車ウエアすごいねー、ロンドンで自転車危険なのよ、ちょっと天気がよくなったと思って注意散漫になってるドライバーがねー、あーサラの友達?よかったらこの見本市来る?来てね、ああ行く行く、じゃあ気をつけてねー、じゃーねー、というような会話がさくっと1分ほどでなされた後、私の手元に残ったインビテーション
「The London Original Print Fair」
Print=印刷、だと思い、いそいそと土曜日に出かけていったものの、場所はRoyal Academy of Arts。バリバリのファインアート美術館で、例えて言えば、東京藝術大学美術館と国立西洋美術館を足して割ったようなところ。
そんなところで印刷の見本市って珍しいなあ、と思いつつ、一歩足を踏み入れ、自分の勘違いに気がつく。
print = 版画。
あ。
とはいえ、コンセプチュアルデザインに近い作品だったり、額や特装本の作りや紙の使い方など、意外に楽しんでしまった。買えないけど。

アルファベットの版画シリーズ、いいなあ、と思ったら、大御所ピーター・ブレイク!
デザイン史的にはビートルズ「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」のジャケット、アートディレクションで有名。
他にKatharine Morling
http://katharinemorling.co.uk の作品がよかった。
写真がうまく撮れなかったので、ウェブサイトでご確認を。
陶磁器の作品なのだけれど、ギャラリーの方曰く「スカルプチュアルプリンティング」。
これも「print」の一種なのか…。ファインアートって懐が深い。