ライター渡部です。
ロンドンをベースにするプロダクトデザイナーの
ベンジャミン・ヒューバートスタジオ
(Benjamin Hubert Studio)からニュースレターが届いた。
ざっくりこの半年ばかりの間の受賞歴を並べただけのものだったが、
エルデコレーションフランス ヤングタレントオブザイヤー2010
ホーム&ガーデン(イギリスのインテリア雑誌)クラシックデザインアワードノミネート2010
ベストブリティッシュデザインアワード2009
ブループリント(イギリスの建築/デザイン雑誌)ベストニュープロダクト@100%デザイン2009
など、25歳の若者デザイナーにしては、結構なものである。
しかも評価している雑誌の傾向がそれぞれかなり違うものであるのに、
一様に褒め褒めというのも珍しい。
(本人のポートレートを見ると、俳優ばりのグッドルッキングなので
それも手伝っているのかもしれないが、とはいえ)
代表的な製品はこんな感じ。


イギリスのインテリアアクセサリーメーカー
Authenticsのリミテットエディション「Labware」


オランダの家具メーカー
de vormの「pebble chair」。他にもスツールあり
彼のデザインと、その評価を見ていると、
ロンドンのデザインも変わってきたなと感じる。
世界で最もデザイナー及びデザイナーの卵人口密度が高いと思われるロンドンで
新しい才能として評価を得るのは簡単なことではなく、
少なくともニュースとなりうる衝撃は重要だった。
例えばここ数年では、
奇天烈なプロダクトコラージュが特徴的な
マルティーノ・ガンパーや、
廃棄物を磨き上げ、シャンデリアなどに応用する
スチュワート・ヘイガースなど。
大御所で言えば、トム・ディクソンやロン・アラッドなど
「意表を突く」というのが、ロンドンのデザイナーの武器だったように思う。
ところが、ヒューバートのデザインは、
意表を突くというよりは、人々の意思に沿う。
つい触りたくなる、見ていたい、持っていたい、と思わせる
深澤直人氏のデザイン手法に近い。
エッジにいたがるロンドンのデザインですら変化が起きている、
というのは、デザインだけでなく
社会の、世界の、様々なことの象徴と予兆なのだろう。