「自分を軸にして書く」って?
自分を軸にして書きはじめよう。と前回書いた。
とはいえ、どうすれば、自分を軸にして書けるのか? 考えていくとなかなか難しい。
オリジナリティを出そうということなのか? 違う。まったく違う。
「自分を軸にして書く」というのは、単純なオリジナル崇拝ではない。オリジナリティを出そうと考えることこそが、そもそも他者を軸にした考え方だ。そんなもん出そう出そうと無理せんでもよろしい。
では、「自分を軸にして書く」ということは、どういうことか?
自分の問題として、自分と密接に関係するコトとして、何かを書くということだ。
書く内容が、自分の肉体と太いパイプで繋がっていて、そこで何かがお互いに流れ合っているようなことについて書く、ということだ。
って、また抽象的な書き方になってきた。
いけません、いけません。具体的に、「自分を軸にして書く」を体験してもらおう。
「好き」が持つパワー
「自分を軸にして書く」ために、まずは「自分が好きなもの」を書くことをオススメしよう。
「好きなもの」ができたときの気持ちってどんなふうだろうか?
たとえば、ある人を好きになったとする。
そうすると、もっとその人について知りたくなる。いつだって、その人のことを考えてしまう。夢中になる。その人に関することを、いろいろ思いついてしまう。
好きになると、そんなふうになると思う。
実は、この
「好きになったときの気持ちの流れ」は、「アイデアの作り方」と似ている。
『アイデアのつくり方』(ジェームス W.ヤング/ティビーエス・ブリタニカ)という本では、アイデアの作り方を以下の5段階に分けている。
1・資料集め
2・心の中で資料に手を加える
3・孵化段階
4・アイデアの誕生
5・アイデアを具体化し、展開させる
これは、「好きなもの」ができたときの人の気持ちの流れと同じだ。
1・もっとその人について知りたくなる。(資料集め)
2・いつだって、その人のことを考えてしまう。(心の中で資料に手を加える)
3・夢中になる(孵化段階)
4・その人に関することを、いろいろ思いついてしまう。(アイデアの誕生)
だから「好きなもの」についてなら、自分ならではのアイデアが浮かびやすい。だから、
自分を軸にして書くための第一歩として「好きなもの」について書くことがオススメなのだ。
お題3
『サウンド・オブ・ミュージック』という映画の中で「My Favorite Things(私のお気に入り)」という歌が出てくる。
雷を怖がる子どもたちをマリアが励ますために「楽しいことを考えて」と歌い出すのだ。
手元に歌詞がないので、記憶でなんとなく再現してみる。
仔猫のひげ〜、ぴかぴかのケトル〜、薔薇の花に雨のしずく〜、かわいいリボン〜、ふっかふかのおふとん〜、悲しくても〜、好きなものを思い出せば〜、いい気分だよ〜♪
この
「私のお気に入り」を自分流に書き換えてみるというのが、今回のお題だ。
自分版「私のお気に入り」を作ってください。
好きなものを思いついた端から書き出してみよう。順番や、分類なんてしなくていい。思いついたら書く、思いついたら書く。
時間制限ありでやったほうが、ピシっと引き締まる人は、10分間を計ってやってみるのもいい。
とにかく「好きなもの」をたくさん列挙してみてみよう。
(あ、あと個人情報すぎて公開するには問題があるものは、アップするときに削ることを忘れないように)
では。
*前回のお題については、次回で!