娘の新しい挑戦…『蛍』

こんにちは。

ブログを更新しよう、と思った今しがた…
娘の書道のお師匠様から連絡を頂き、またまた!書道の全国大会で名誉な賞を頂いたそうです!しかも2つ!!

わぁ…吉報だぁ…感動です。


今回の作品は自由課題で提出したようで『にじの光』と書いていました。
(課題をお師匠様と一緒に決めることも可能な大会とのこと)
お師匠様もとっても喜んでくださって、まさに『虹の光』の中にいるような日々を頂いています。。
感謝ばかり。。

そして、硬筆コンクールでも、素晴らしい賞を。。(泣)


賞状や盾?トロフィー?(年により違う)も届くとのこと、さらには、なんと憧れの上野・東京都美術館にも出展していただけるようですから、また改めてそんな様子と一緒に思い出を残せたらいいなと思います。


さて、もう10月!

枕話はワクチンについての体験(現状)を書こうと思ったのですが、絶対長くなるので、今回は特に控えよう💧
副反応が未だ続いているのですよ。。。(涙)
(私の周囲でも似たような女性が多いので、気にしすぎないようにしていますが、痛みや腫れや火照りはいやなものですね…)

今日は、娘にとって(私にとっても)大変有難い、嬉しいお話。
自分の幼少期を振り返ることも併せて記します。

どう表現したものか悩みましたが、大切な心の軌跡なので、なるべくそのままに記しておくことにしました。
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以前、橋田先生がお亡くなりになった際に、気持ちを綴った記事を書いたのですが。。

その時にもう1つ、娘にとって、そして私にとって不思議で有難い出来事がありました。
ようやく、自分の中で記せるかなと思えたので、またいつものように長いですが、お付き合いください(涙)

(以下、少し内容は重複してしまいます)
この春、娘が3年生になって「ママは3年生の時、どんなお仕事をしていたの?」と、突然尋ねました。
これまでは全くそんなことはありませんでしたが、ちょっと遠慮しているのも気がついていました。

貴重な体験や、頂いた素晴らしい思い出を話しながらも、
口だけでは分かりにくいだろうと思い、初めて、私の子役時代の大河や連ドラ作品などを10本ほど掻い摘んで観せました。

娘は食い入るようにずっと正座をして観ていました。

何か、強く芽生えた気持ちがあったものの…気軽に「やってみたい」とは口にしてはならないと、幼いなりに自制した様に見えました。
同時にこちらも、どこかにちょっとズキッとするものがありました。。

私の都合で、娘の自由で自然な好奇心や希望を奪ってしまっているのかな…と。

私はどうしても、自分の過去から誘発することがないようにと思って過ごしてきました。
『ママはこんな幼少期だったから、貴女もなさい』と受け取るようなことになるのだけは嫌ですし、
芸の道こそ、娘の運命や出逢いを妨げることなく、共に広い視野で学び感じ合いたいと常日頃から思って(願って)いるからです。
私は、彼女(娘)の世界を知りたいのです。

そうは言っても、私の現場には同行しています。
でもそこは厳しさや本質を自分の肌で感じることのできる機会です。

舞踊の舞台にも立たせていただきましたので、娘は幼いなりにどのような場所も神聖であると深く捉えているようで、モラルやマナーをわきまえようとする心だけは持っています。そこさえわかってくれたら良いのかな…と。
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いささか屁理屈であると分かってはいますが、時代は芸能のみならず大きく変わっていて、、気持ちが追いつかないのです。
私が近年テレビをつけなくなってしまったことも、同じような気持ちからだと思います…
*もちろんニュースや知人が関わっている番組や気になる作品は録画します💦

私は物心ついた時からこの世界に居させて頂きました。
初舞台の『アニー』は、年中さんの時に初演を拝見し、当時小学3年生の子が一番おチビのモリー役を演じていて「大きくなったら私もやってみたい」と憧れていたら、なんと2年目は5歳から募集があると知人から聞いて、まだ4歳でしたがオーディションの頃には5歳になるしとダメもとで応募したら、まさかのモリー役に選んでいただいたという経緯です(汗)

所属事務所も児童劇団や子役事務所でもありませんでしたし、演技も独学、現場で学んだような形でした。
お仕事もオファーを頂くのがベースで、母は実家が自営業ですからステージママでもありませんでした。現場では大人の中に子供が一人、という環境が多かったように思います。

その方がずっと素直な私が居て、呼吸がしやすかったのも本当です。(生意気であったことでしょう)
それが良いとは申しませんが、私にとっては、お友達を作ることや社会に目を向けることへの重要性を教わるチャンスを失わなかったように思います。
(幼少期〜学生時代は哀しいこともたくさんありましたが、芸術や素晴らしい大人の方々に救って頂き希望が持てました。)

その点、娘は怖くて汚い言葉がある場所は絶対に関わらない以外は、どんな場所でも楽しそうで、どんなひとときも全力で満喫しています。
寂しい思いもしていないようで、何よりです。
羨ましいし、こんな風になりたかったな…としょっちゅう話します。
でも母は「貴女は貴女で、いつも何もない所から楽しみを見つける子だったわよ」と言っていました。どんな親子も、そんなものかもしれませんね(汗)

ともあれ、娘の瞳を通して、世界を見る時間が、今の私の求める学びなのだと思います。


話を戻して、、
久しぶりに観た幼少期の自分を通して、恵まれた日々や、橋田先生から頂いたお言葉やお顔がハッキリと浮かんで…またご挨拶できる日が来たらいいなと思い返しておりました。

…その明くる日の訃報でした。



そして、訃報に肩を落としていた数日後、
娘が「私はもう、橋田先生には逢えないけれど、心の中でご挨拶するよ。」と微笑みました。

すると、その数時間後、娘にとあるお芝居(舞台)のオファーが舞い込んで。

これまででしたら考える時間を頂いて、コロナ禍でもありますし、悩んでしまったはずだと思います。
(モデルちゃんや、嬉しいお声がけも、コロナ禍は全て控えました。私自身のお仕事も同様です。)

それに、お芝居は初めてです。
言葉を届ける(発声する)というのは、これまでのモデルちゃんのステージや、ダンスの舞台とはまた違います…。

でも、ふわっと光のような、温かな導きのようなものを感じて…すぐに娘に意思を確認しました。

すると、「やってみたい。…私、できるかな。」とものすごく強い眼差し。
お芝居の世界への憧れを、初めて口に出来た開放感と、深く静かな興奮が感じ取れました。

そして、ふと、橋田先生のお顔が浮かびました。。
娘も「きっと橋田先生とお話出来たからよ…」と。

この不思議な巡り合わせは、きっと、娘だけではなく、私にとっても、とても重要な学びがあるのだろうと…全ての気持ちをマルっとお伝えして、お引き受けさせて頂きました。それは、制作が『貴楽屋』さんであったからに他ありません。
(間に入ってくださったプロデューサーさんも、私が大変お世話になった方で、一加のことも大変可愛がってくださっています。)


代表の岩本貴子さん
そして竹村とよ志さん(竹ちゃん)は、もう12年前ほどに共演し、心を通わせて頂いた大切な関係なのです。
「ちぃちゃんのお子さんだけでなく、ちぃちゃんと一緒に過ごせるのも、本当に嬉しい…」と言って頂き、こちらこそ楽しみでなりませんでした。

*坂本龍馬のお話で、私はおりょう役を演じました。貴子さん達は東京公演でご一緒に。

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お二人ともひと回り以上人生の先輩です。
すっかり仲良くさせて頂き、大好きなお二人。深い話をしながらも、どうしても笑いがプラスされちゃう(笑)
貴楽屋さんの舞台も何度も拝見しましたし、私のソロライブにも来てくださいました…

懐かしいおふざけ写真も出てきましたので(貴楽屋さんと言えば、お笑いも鉄板ですし)毎日大笑いしながら過ごした思い出も載せておこう。

矢印ピンクが貴子さん、緑が竹ちゃん、青が私(笑)
マチネとソワレの間にストレッチしていたら、居る人たちで自然と?こうなってしまった図です。
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なんだか、この写真のせいで真面目な気持ちが揺らぎましたが。。。

常に礼節を重んじ、愛情深い方々です。

今回は、貴楽屋さん20周年とあり、いつもの笑いあり涙あり(ハリセンあり)のハートフルな作品をお届けする貴楽屋作品の中でも、特別硬派な純文学作品の再演(8年ぶり)
ハリセンもお預けです。



娘もついに、先月半ばから、初めてのお芝居の世界へ。
………………………………………………
【✩.*˚貴楽屋 20周年記念公演『蛍』.。.*☆】
………………………………………………
*写真はキャスト全員ではありません。残念。
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娘は「楽しみでしょうがないの…!」
と目を輝かせながらお稽古場へ向かいました。

初日は、竹ちゃんと待ち合わせ♡
初対面でしたが、ずっと私たち夫婦から聞いていたのですぐに「竹ちゃん♡」と呼んで(OKをもらってw)すっかり可愛がってもらっています。

お稽古場へついて暫くすると、私の耳にこそっと

「ママ…あのね、なんかね…私が思ってたのと違うのよ。」

へ?

「どうして、皆でまぁるく座っているの?」

…あぁ(笑)
比較的、本読みの時は、なるべくお相手が見えるように、円形や箱型で席を配置することが多いかもしれませんね。
娘は学校の様に前向きに座って、呼ばれたら前でご挨拶をするものだと思った様で驚いちゃったみたい💦

さらに一人ずつご挨拶があるかもね、とは話していましたが
「大丈夫、ちゃんと話せるよ。前でお話するの、とっても好きだもの。大丈夫よ!話すことだって考えてるの。」と言うので、まぁ平気だろうと思っていましたが。。

いざ台本のキャスト順に紹介があって、、
娘の番になると貴子さんが「そして、こちらが子役の一加ちゃんで〜す♡」と持ち上げてくださって(笑)みなさんがワァッと優しい声をかけてくださったものだから、
*これも『思っていたのと違う(ほど温かい反応)』だったのでしょうね(笑)
「一加ちゃん、ご挨拶ってできる?」「はい。」と嬉しそうに立ち上がったものの

「あの…皆様と、皆様が…み、みなさま……はぁん…

後方にいた私を見て『への字眉毛』(爆)

コソッと「お名前をお伝えしたら?」と言うとハッとして
「あ…安間一加です。お芝居は初めてですが、皆様に教えてもらいながら、一生懸命がんばります。よろしくお願いします!」と(笑)
これまた皆様にこれでもかと優しい反応を頂いて、ホッと着席(T▽T)あはは

しっかし、『はぁん』って(笑)
なんじゃそりゃ!初めて聞いた!
思い出しても吹き出します(T▽T)

「私、ドキドキしちゃって、手をモジョモジョしちゃった。。変だったよね。。でも、みなさんが優しくてよかった。お話できてよかった。安心したの。」だそうです。本当ですね(´◡`)

その話を私の母にしたら
前にもブログに書いた大河ドラマの記者会見にて、名高い大女優、名俳優の皆様を飛び越えて、なぜか私がトップバッターでご挨拶(抱負のスピーチ?)をする状況になった時のハラハラした気持ちを思い出したと言っていました(笑)
こちらですね↓💦
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当時7歳。今の娘より2歳下ですね。
この時、突然のことで思いついたご挨拶を必死に話した自分がいましたが、内容は自分では覚えておらず
「こういう難しいお芝居は初めてなので、監督さんの言うことをきちんと聞いて頑張ります」などと話したそうです。
*私は初仕事が4歳ちょいでしたので、どこか緊張よりも責任感の方が勝っていたような感覚だったのかもしれません。

でも、、やはり、母娘揃って、ちょっと似ている話ぶり(笑)

さぁ初めての本読み。
こちらが指摘する前に、いつの間にかシーンの台詞を全部頭に入れていたので、それなりの覚悟と意気込みを感じましたし、何度か読み練習もしましたがあまり色をつけないように、娘のまんまを見て頂いた方がいいなと。。

その結果、思いがけず、皆様にお褒めを頂き「ホッとした」と言っていました(笑)
お優しさのお蔭ですね…


この日は主人も終了後にご挨拶に来て、皆様に「来た来た!ひっさしぶり〜!」と優しく出迎えて頂いて、嬉しそうでした。
*貴楽屋さんと主人の良い関係は割愛します💦

主人から、天使の羽のお菓子をご挨拶がわりに…♪
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実は、この日、主人の誕生日!!

そう分かった日から、娘は「パパ、顔合わせの日が誕生日なんて、本当によかったね!」と言っていました◎パパのじゃないけどね…(笑)

本当に、主人にとって(再会も叶い)感慨深く、嬉しい日になったと思います。。
私も、嬉しい。。
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さて。

娘が頂いた役どころは『整備不良による故障帰還をした元特攻隊員の父を持つ娘』という難役です。
シリアスなシーンですから、ニコニコ可愛く元気…な部分は少なめです。また子役も一人ですので、作品に風を送る役割をしかと果たさねばなりません。
出番は多い訳ではありませんし、だからこそ質が問われます。

主人公の祈りや希望を繋げる意味で、肝になる人物でもありますので、貴子さんからも、丁寧に事前説明を頂いていました。


しかし、、初めてのお芝居への挑戦が、泣き芝居を含む上に複雑な心情が1つになったシーンとは。。。
娘なりにも、初めての本読みを通して、またその難しさを痛感したようでした。

二日目の本読みの際、貴子さんから「ちょっと泣きながらやれる?」のリクエストに、思うように一発で反応できず、相当悔しがっていました。

そして、娘が休憩中に「こんな風に言ってみるのはどうですか?」と貴子さんに泣き芝居の雰囲気を伝えながら質問すると、「うんうん、今の間に考えてくれたんだね」と、丁寧に説明しながら娘の心をすくい上げてくださって。
*その後、貴子さんから可愛いドーナツを頂きました♡
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私は、なんでもサポートするつもりではおりますが、お芝居に関しては貴子さん、竹ちゃんをはじめとする現場の皆様の懐の中で学ぶことが何より大切で、いかに手を出さないかが重要だと心していました。
ただとっかかりはとても重要ですし、悩む娘にどうしたものかと考えて。
それに、私はどうしても、貴楽屋さん色に染めていただきたい(そうあるべき)と思うので、複雑。

貴子さんは「何かの真似からでいいのよ、お母さんの小さい頃の演技もいっぱい観てごらん。お母さんから教えていただいてね」と仰ったので、、やはりここは一緒に考えてみようと腹をくくりました(汗)

思考を巡らすヒントさえあれば、あとはまた皆様の胸に飛び込んでいけるでしょう。


幸い、本人も「ウソ泣き」と貴子さんのいう「真似からはじめる感覚」の違いは理解していたようで、いい傾向。
ですが、そもそも危機的状況になっても冷静であまり泣かない子(泣く前に心の置き所を考えているようです。それも善し悪しかな💦)で、自分の哀しい経験と重ねることがちょっと難しそう。

で、また、例の私の過去作品の登場です(爆)
こんなに観ること、もうないだろうな…(-ω-;)

なので、一部ですが泣いてるシーンなどいくつか思い出に。。
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春日局もお父上(明智光秀)が殺害され磔になっている姿を目の当たりにしたことが、おふく(後の春日局)の芯の強さに繋がってゆくという解釈で描かれました。

その後に頂くお仕事も、父や母が亡くなる、愛犬が亡くなる、自身が亡くなる、自分の首が飛ばされる(ひぃぃ)、自分の死を悟る、両親が事件に巻き込まれたり、誘拐されたり、父親が殺害される所を自害するつもりで止めに入ったり、母親と引き離されたり…その他もまぁとにかく、映像関係では泣き専門かのごとく、悲しい役どころばかり。自分でも今更びっくり💦

TBSの昼ドラは、私をイメージして脚本を書いてくださった企画作品でしたが(なんと光栄で贅沢なことでしょう)、足の癌を患ってこの世を去る少女のお話で、大変難役でした。(酒井和歌子さんをはじめ、名俳優さんに囲まれていたこともあり、昼の連ドラとしては快挙の19%越え。局の皆様にとてもお褒めをいただき幼いなりに安堵した記憶があります。当時、小学2年生でした。)
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そんなことを思い返すと、娘が頂いた役どころは、なんとも、私の子役時代の難役と重なります。。


と、私の作品を観せながら演じていた時の気持ち(役になりきったり、何かが舞い降りてくるような感覚)を説明した明くる日、娘が学校から帰宅すると「ママ、図書館でね、こんな本を借りてきたのよ。」と。
戦争の本を2冊、大事そうに抱えて帰ってきました。


と、その前に…実は娘の出産祝いに、貴子さんから素敵な絵本を頂いていて。。
『わすれられないおくりもの』スーザン・バーレイ
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「まだまだ難しいと思うけど、この本を、ちぃちゃん、エナちゃん(主人)が一加ちゃんに読み聞かせてあげる姿を想像したら、贈りたくなっちゃたのよ」と…

森の動物たちみんなから愛されたアナグマさんの、自身の死の受け止め方。そして亡くなった後の、残されたものたちの想いがまっすぐ丁寧に、美しく描かれています。
何度も何度も、読み聞かせしました。
娘は、小学1年生の頃から毎年学校の読書月間に必ず読んで感想を書いています。
今年ももちろん読みましたが、今年の感想には『私が出演する舞台の、座長さんから頂いた大切な絵本です。何度も読んでも、胸がギュッとなります。』などどありました。
担任の先生からのお返事も「こんなに素敵な絵本をくださるなんて、本当に素敵な座長さんですね…」と。

話を戻して。。


娘が自らこの作品を深く知ろうと、図書館で戦争の絵本を探してきたこと、
それは、まさに、絵本から学ぶことを教えてくださった貴子さんの愛を活用したように、私は感じました。。

この本の内容は、後ほど触れます。
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戦争に関してはまだ学校では習っていませんが、今年はオリパラのテレビ観戦の為に、珍しく我が家もテレビをつけていて、ちょうど終戦関係のドキュメンタリーなどがあり、お芝居のためにも、一緒に観て…かなりディープな描写も多かったので、「だんだん、胸が痛くなってきちゃったよ」と目を赤くしていました。
でもまだまだ想像は浅いことでしょう。

『せんそう』というタイトルの本は、最後に、自分を守るために盾になって焼き焦げたお母さんの顔だけを抱いて泣き叫ぶ少女の強烈なシーンが言葉なく描かれています。

「怖くて、辛いけど、ちゃんと見ておこうって思ったからこの本にしたの」とのことです。


娘らしく、沢山の心を紡いで、役と深く向き合った二日を空けて、いざお稽古(本読み3日目)へ。

貴子さんに、取り組んだ時間を素直にお伝えすると、娘のシーンの前に小休止をくださいました。
そして、娘の目の奥が物語の中に入り込んだタイミングで、再開。

台本を閉じて、共演者さんの目を見ながら素直に演じているように感じました。

演じ終わると皆様に拍手を頂いて
「一加ちゃんの動いている様子が、しっかり見えたよ…」と。
(ママ、相当しごいたなこりゃ。とも仰っていましたwお見通しですね、たはは。こちらとしては自主練の半分ほどのパワーのようにも感じましたが、重要なのはそこではなく、何か大きな実感を得ている様子に、よかったなぁと思いました。)

その直後、学校で借りてきた絵本のことも、本読み中に皆様にお話しさせて頂いて。
「ほたるっていうね、同じお名前の本を借りてきたの。」
「おうどん屋さん(正確には食堂)にね、男の子が食べにきたんだけどね…(拙い説明だったので割愛)ぼくは戦争に行っちゃうけど、また蛍になって、戻って来るよって…そして、戦争で亡くなっちゃってね、でも、蛍になって本当に戻ってきたの…」

と皆様に説明すると、
「いっちゃんが、そうして分からない世界を調べようとした気持ちが素晴らしいね、その気持ちって、不思議だけど、伝わっちゃうんだよ。それにね、偶然、同じ名前の『ほたる』っていう本があったようだけど、それは偶然じゃなくて、その本がいっちゃんに”見つけて”って言ってたのかもしれない。そういう気持ちで図書館のコーナーを見ていなかったら、見つけられないもの。すごいね。。あんた(若手の男性くん)も図書館行きなさい!あっはっはっはっは」

そして「まだ本読みなのに、仕上がっちゃったね!」と、また大笑いなさっていました。そこはお世辞(笑)

貴子さんらしい、愛の言葉に、娘もようやくスタートがきれたような表情でした。

こっそり心配をしていた主人(お芝居には絶対に口出ししないと誓っている彼)が迎えにきていたので、竹ちゃんが全身を使って娘の報告をしてくださって主人も安堵。
みんなでニコニコ帰りました。

娘は明くる日、例の読書月刊の用紙(2週間ほど毎日本を読んで短い感想とメモを書く)のメインコーナーに「ほたる」を選び、絵本の一部を模写していました。
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途中で「あ!思ったことも書けるんだ!ここに書けるかな?」と足していました。
気がついてよかったね(笑)

結果、奇跡的に、絵本のようなちょっとおしゃれ?な配置で言葉を添えられました(笑)
*それに作者さんのお名前を呼び捨てにするのはどうだろう?と『さん』も書き足したところが、私は好きです。

「私が12月に出演するぶ台のタイトルと同じです。内ようはちがうけれどすてきなお話です。演出家さんや共演者のみなさんにもごしょうかい出来てよかったです。」とあります。
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そして、またしても担任の先生は「とっても素敵な経験をしたのですね。皆様にお伝えできて、本当によかったですね。先生もいっぱい応援しています!」と。

娘の拙いけれど真剣に役と向き合う想いに皆様が耳を傾けてくださり、心に深く寄り添った貴重な時間にも恵まれ、こうして、学校の宿題にも、皆様との嬉しい時間を記せるなんて。
なんて幸せなことでしょう。

主人が「貴楽屋さんの現場は、ほんまにあったかくて、最高やから」と話していた通り、本当にその通り愛のある現場です。

お稽古のない日や学校の中でも作品への学びにリンクさせる感覚を得て、またそんな日々を温かく受け止めてくださる環境に居ること、さらに小学校の先生も常に娘の心内を深くご理解くださって…そうした恵みは、どれもけして当たり前ではないことを、改めて娘、家族と話しています。


そして、ついに初めての立ち稽古です。

…制作さんから頂いたお写真を見ると、初日から精一杯飛び込んで、随分入り込んでおりました。よかったよかった!
皆様の懐の大きさ、温もりを感じての勇気でしょう。

*娘の服は、とりあえず時代に合わせた風のお稽古着。
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何やら立ち稽古の初日から影芝居やセリフのない所をアドリブで埋めることもやっていたそうで…(お母さん役の希美ちゃん(さん)がその様子を沢山教えてくださいました。)
*写真は全て、初めての立ち稽古の様子です。制作さんから許可をいただいております。

「父ちゃぁあん!」と大声で寝言を言ったと思ったら、お母さん役の希美ちゃん(さん)が娘の夢にまで2回もご出演くださったとか…夢の中でもお稽古しているようです(笑)
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お母さん役であり、歌唱指導をなさっている希美ちゃん(さん)も、本当に暖かな方で…
娘もすっかりぬくぬくしております。。
さらに、娘が数年前にマンツーマンでお歌のお稽古をつけてくれていた中村香織ちゃんとも沢山のお仕事をなさっていて、グッと繋がりを感じています。

そんなお話も、また今度。。。


8時間のお稽古、観るお勉強も心から楽しいようです。。

背筋を伸ばして真剣に見続けているかと思ったら、
皆様のアドリブの演技が面白くて、思いっきり大笑い◎
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と、、、
貴子さんや富士子ちゃん(実は娘が1歳の頃に、私と共演していて…再会!またそれは今度♡)が抱いているのは…??
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赤ちゃんの代役に抜擢?された我が家の『ヤンバルクイナchan』!!
シュ、シュール…

娘は毎回、お稽古にお供を連れて行っているので、皆さんが「今日は誰かな?」とお相手くださっています💦
まさかの大役を果たしたヤンバルクイナchanでしたw

そして、その後は赤ちゃんの代役を意識してお供選びをしているようですので、また今度載せます(;´∀`)

*入り時間を間違えてしまった『父ちゃん』役のシマさんから「ごめんよ…」と頂いた杏仁豆腐(笑)↓
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笑いの絶えない、温かい空間で、
終始幸せそうに、学ばさせて頂いております。
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どのシーンも、どこかホロリ、どこかキュン、そして、グッと泣けて、貴楽屋さんらしいお笑いもしっかり!品のある純文学作品です。
加えて贅沢な生ピアノも魅力…希美ちゃん(さん)の旦那様でもあるゲンさんの愛の音色で、作品の美しさがいっそう際立ちます。

この美しい作品が無事に皆様に届くことを、心から祈って。。
コロナ対策ももちろん徹底してお稽古、準備を整え、お迎え致します。


↓こちらは、ご挨拶として大阪のかぁか(義母)から送ってもらったお赤飯と、娘の抱負を添えたカード。おなじみ、謎の『一加とり』もいますね💧くちばし柔らかそうね〜
貴子さんは書も教えてらっしゃるので、娘の文字に対する気持ちをいっそう深く汲んでくださいました。竹ちゃんも可愛く「やったぁ♡大事にするぅ!美味しく頂くぅ!」と喜んでくれました♡
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ちなみに。。
この『一加とり』は、立体ver.もございます。。

・・・。

あんよ、自分でちょっと踏んじゃってるね。
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商業演劇のお仕事を経験させていただく訳ですから、子役の責務はもちろん肝に銘じさせます。
ですが、娘にとっての書道や、空手への姿勢・精神と同じく、
美しい芸術、温かな環境の中で、大きな学びを頂くという心をベースを大切に、

そして、恐れ多くも、天国の橋田先生を母娘で感じながら、誠実に向き合えたらと思っております。。

芸の本質は何事も『己の心と魂を磨くこと』であることを忘れずに…


同時に、コロナ禍で食事以外ずっとこもっていましたから(お仕事はしていても)、こうして触れ合う時間の貴重さもかみしめながら、またいっそう気を引き締めながら過ごします!!

では✩.*˚

*娘のお仕事関係はブログに触れることもなるべく控えようと思っていたのですが、
貴楽屋さんとのご縁は私にとっても大変深く、今回は娘の為にもこちらに残しておこうかと…
初めてのことだったので今日は詳しく記しました。次回からは楽しげな様子をピックアップする記事にしたいと思います(笑)
お稽古も進み、日々沢山の素敵な思い出がいっぱい、また色々載せさせて頂きます◎

*娘自身を尊重したい気持ち、様々な私の考えを含めて『一加』の名で出演させて頂くこととしました。

………………………………………………
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愛ある美しい作品に参加させて頂き、娘は毎回、皆様のお優しさに包まれながら、幸せそうにお勉強させて頂いております。

◆ 一加の出演に関しまして ◆
労働基準法に則り、21時以降は子役の出演ができません。
よって、19:00の回は(LIVE配信含め)カーテンコールでのご挨拶が出来ません。
【13:00 /14:00】の回
千秋楽の【17:30】の回
では、最後までご挨拶できます。

勿論、全ての回に出演(1幕・2幕)致しますし、どの回もチケット賜ります。
………………………………………………
*基本的には私(安間千紘)のHPのフォームか直接ご連絡頂けます方がスムーズです。
フォームタイトルに『蛍』チケット申し込みと入れていただき、日時・枚数のご指定をご記入ください。
お申し込みフォーム↓
http://www.anma-chihiro.com/contact/

こりっちチケットでお申し込みの際はこちら↓
https://ticket.corich.jp/apply/114305/016/

LIVE配信チケットは
★10日(金)17:30(2週間のアーカイブあり)
https://v2.kan-geki.com/live-streaming/ticket/441
ページ下部にある【一加扱い】配信チケットからお申し込みくださいますとこちらで責任持って管理させて頂きます。
(配信チケットは前日の9日夜公演もございます)

………………………………………………

by chihiro_anma_ex | 2021-10-04 19:50

【安間千紘公式ブログ】


by 安間 千紘
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