アナログフィッシュが3月7日リリースする初のベスト&ライブ盤『ESSENTIAL SOUNDS ON THE WILD SIDE』を皆さんにより楽しんでいただきたく、セルフライナーノーツを書かせてもらっております。
僕の拙い文章より歌詞を引用して見ていただいた方が、はるかに理解してもらい易いと考え、僕の気に入っているリリックの一部を引用しながら、書かせていただきます。(今回の3曲もG・Vo下岡晃のペンによる楽曲です)
※ちなみに本作品によせてMUSICA編集長有泉智子女史が素晴らしいライナーノーツを書いてくださっていますので、そちらも読みながら楽しんでいただけたら。
【3】
Mー4【曖昧なハートビート】
“時計の針あわせるのはもうやめた/何度やっても結局ズレるから/長い夜もあればその逆もあるように/心の有り様で全ては決まる/曖昧なハートビート/信じてるぜ”
※曲の原型は前回書いた斎藤一時離脱中の4人編成アナログフィッシュ(ベース佐々木、ギター下岡、ドラムビッツ、鍵盤木村ひさし)の時にバンドに持ち込まれ、ビッツくんが「叩きながらリリックがザクザク刺さってきまス。」とあの大柄な体で言っていたのが印象的です。
レコーディングは斎藤復帰後。鍵盤には引き続き木村ひさしさんを迎えて、ミックスは『世界は幻』、『日曜日の夜みたいだ』、『Fish My Life』、「Life goes on」を手がけている柏井日向さん。
それまでのアナログフィッシュの楽曲は尻上がりにテンションが上がっていくタイプの曲が多かったんですが、この曲は一曲通して一定のテンションで、“あえて抑圧的に、タイトに演奏していく事で今までとは別のベクトルのカタルシスを生み出す。”ということを(出来ているかどうかは別として)心がけたと記憶してます。
Mー5【最後のfuture】
“最後の一人は/静かに息を吐いた/固いベッドの上/無菌室の中/何のためなのか分からなくなってる/高名な医師が/蘇生を繰り返してる/未来は誰の物”
※配信リリースのみの楽曲でしたが、今回初の音源化。
この並びで聴いてみると、全く違った聴こえ方をして、本作品でこの曲の隠れていた本当の魅力が引き出された様な気がしています。
ベースプレイはFlaming Lips 「Race For The Prize 」が下敷きにありました。
ドラムはビッツくん(現HINTO)、ピアノは木村ひさし(Clingon)
Mー6【PARADOX (New mix)】
“普通に異常なワールドで/異常に普通なデイズ/普通に異常なワールドで/異常で普通なライフ”
“「何が正しい」とか/「誰がおかしい」とかじゃなくてさ/何を信じるか/どれだけ信じられるかなんだよ”
※下岡からデモを聞かされた時は、彼がそれまで作っていたどの曲ともタイプが違って、とても新鮮でした。
レコーディングではドラムに髭のフィリポとコテイスイを迎えて。
今回はこの曲をプロデューサーの吉田仁さん(サロンミュージック)にリミックスしていただいた。
オリジナル盤との違いも是非楽しんでみてください。
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ESSENTIAL SOUNDS ON THE WILD SIDE.
Analogfish:THE BEST AND HIBIYA YAON LIVE.
2012.3.7 release
¥3,000(税込)
PECF-1039/40 felicity cap-137
<収録曲>
[Best Disc]
1.荒野
2.Light Bright (New mix)
3.確率の夜、可能性の朝 (Feat.前野健太) (new)
4.曖昧なハートビート
5.最後のfuture (初CD化)
6.PARADOX (New mix)
7.ガールフレンド
8.アンセム
9.Living in the City
10.ナイトライダー2
11.Hello
12.のどかないなかのしずかなもぐら
13.バタフライ
14.Na Na Na (new)
15.Hybrid
[Yaon Live Disc]
1.TEXAS
2.SAVANNA
3.LOW
4.ロックンロール
5.TOWN
6.UNKNOWN
7.NO WAY
8.平行
9.戦争がおきた
10.風の中さ
11.PHASE
12.Fine