S-Project レポート

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2012年 02月 04日

街とつながる建築をつくる

西沢さんは、今回の建物のプログラムに、集合住宅的な部分を持ちながら、集合住宅を超えたものになる可能性を感じたという。近所の人々に愛されている大きな桜、そして一般に開かれるギャラリーがあり、パブリックアート的なコミッションワークの作品展示も予定されている。そこから、いわば公園のような、ある種の穏やかな公共性を持った空間が生まれるのではないか、というのが西沢さんの考えだった。

こうして生まれたのが、スラブをスパイラル状に積層させるという設計案だ。桜の樹を取り囲むように、ほぼ敷地いっぱいに孔のあいたスラブが積み重なる。そして各スラブはところどころで階段やスロープによって繋がり、空間全体がスパイラル状に立体的にのびていく。この緩やかなスパイラルに沿って、ギャラリーや住居、オフィス、多目的スペースなどが、桜の樹を巻き込みながらプロムナード的に連続していく。とても開放的で、桜の樹と建築、周囲の環境がひとつのものして感じられるような案だ。

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建物のイメージ図。 スラブがスロープ状に連続する。 ©Office of Ryue Nishizawa

街と建物が分断されるのでなく、ひとつながりのものとして感じられる建築をつくるという発想は、十和田市現代美術館などにも見られた。今回はそれをスラブの積層というまったく違う表現のなかで実現させるわけだ。

by S_Project | 2012-02-04 08:43 | プロジェクトについて | Comments(0)


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