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本レーベルは、Excite Music Store及びモバイルコロムビア上で先行独占展開され、配信される楽曲は、国内で入手が困難な高いクオリティのアイスランド楽曲を幅広いジャンルで集めていきます。
レーベルリリースの第1弾は、ヨーロッパでは名高いアイスランドJAZZを展開、第2弾は、アイスランドPOPS、第3弾は、アイスランドクラブミュージックを展開していく予定です。
小倉悠加
(おぐらゆうか Yuka Ogura)
70年代半ば洋楽に目覚め、単身アメリカへ留学。大学時代から来日アーティストの通訳に従事し、レコード会社勤務を経てフリーに。以来、音楽業界で幅広く活動。カーペンターズの解説の殆どを書いているためカーペンターズ研究家と呼ばれることも。2004年自らアイスランドの音楽を扱うアリヨス・エンタテイメントを設立。ミュージック・ペンクラブ会員。
小倉悠加

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クリスチャーナ:ヨーロッパ女性ジャズ・ヴォーカルの最高峰
いつもICELANDiaブログにお寄りいただき有り難う御座います。みなさんからご好評の岩浪洋三氏によるアイスランド・ジャズの解説ですが、今回はアイスランドの歌姫、クリスチャーナについてを語っていただきます。「はっきりいってヨーロッパの女性ジャズ・シンガー中、一、二を争う実力者だとおもう」との高い評価をいただきました。みなさん、どうぞご試聴ください!(小倉悠加)
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クリスチャーナを聴く

 ヨーロッパはすぐれた女性歌手が沢山いて日本でも親しまれているが、ぼくも好きでよく聴く。イギリスのクレオ・レーン、オランダのリタ・ライス、故アン・バートン、スエーデンのモニカ・ゼタールンド、ノルウェーのカーリン・クログなど名前がすぐに浮かぶが、クリスチャーナのアルバムを聴いて驚いた。アイスランドにもこんなにすばらしい女性ジャズ・シンガーがいたのだ。アルバム『クリスチャーナ/ Kristjana Stefansdottir』を聴くと、彼女の実力がよくわかる。アイスランドの歌手には珍しく、全編アメリカのスタンダード・ナンバーを歌っているので、親しみやすいし、ほかの歌手と比較して聴くこともできるので、彼女のすぐれた才能がすぐにわかるのだ。スキャットも交えての堂々たる歌いっぷりはベテラン歌手並みだが、そんな年でもない。1968年のアイスランド生まれというから今年37歳である。2000年にハーグのザ・ロイヤル・コンセルヴァトリュームのジャズ・シンギングの学位を優秀な成績で獲得している。

 彼女の歌はアメリカのジャズ・スタンダードをよく理解しており、フィーリングも曲の解釈もみごとであり、かなり国際的な場を踏んでいるものと思われる。彼女はアイスランドのトップ・ジャズメンと共演してきたほか、フランク・フォスター、マリア・シュナイダーといったアメリカのトップ・ミュージシャンを指揮者に迎えたこともあるレイキャヴィク・ビッグ・バンドでレギュラー的に歌ってきたのだった。

 また、1996年にはピアニストのアグナール・マグヌッソンと共演し、オランダのナショナル・ラジオ・ステーションでも歌い、アイスランドでレギュラー的に歌ったほか、オランダ、フィンランド、英国、ドイツでも歌ってきたという。やはり数多くの国際舞台を踏んでいるのである。またレイキャヴィク・ジャズ祭でも歌い、録音され、放送された。また、アイスランド大統領の前でも歌ったし、2000年12月には政府の恒例ガラ・コンサートという栄誉ある場での出演も果たしている。

 彼女はまた賞もいくつかノミネートされている。彼女のファースト・アルバムアルバム『クリスチャーナ』はアイスランド音楽祭で2001年のベスト・ジャズ・アルバムにノミネートされている。また2002年9月にピアノ作曲のスンナ・グンロイグスと共演して吹き込んだ『美しき世界/スンナ・グンロイグス&クリスチャーナ』も、同じ賞のベスト・ジャズ・アルバムにノミネートされている。

  現在彼女はピアニストのアグナール・マグヌッソン、ドリュー・グレス(b)とニュー・アルバムを録音中だが、さらに2005年の春にはいよいよニューヨークでの録音も予定しており、更に世界に向けて羽ばたこうとしているようだ。

 それではアルバム『クリスチャーナ』をじっくり聴いてみよう。

 まず共演のミュージシャンを紹介するとAgnar Mar Magnusson(アイスランド、p)、Uli Glassmann(ドイツ、b)、Thorsten
Grau(ドイツ,ds)、Michael Erian(オーストリアts)、Birkin Freyr Matthfasson(アイスランドtp, th)となっており、ヨーロッパ・オールスターズのようなすばらしいミュージシャンぞろいで、ピアニストはセンスもいいし、音楽性も高い。また表現力が豊かで力強く、しかも情感にあふれている。彼女も含め、1968年から74年に生まれた人たちばかりだ。

 クリスチャーナは11曲歌っているが、選曲も好ましい。

「ザッツ・オール」はよく知られたスタンダードで、彼女はスキャットも交えて、ジャズ歌手としての実力を発揮している。「ウォット・ア・ディフェレンス・ア・デイ・メイド」は「縁は異なもの」のタイトルでも知られ、ダイナ・ワシントンの大ヒット曲だが、ここではデナー・ソロを加えて、じっくり歌っているのがいい。

 「バイ・バイ・ブラックバード」には驚嘆した。速いテンポでベースとドラムスの演奏だけで歌うのだが、スキャットも交えて、技術的にも素晴らしいが、その粋なアレンジとアイデアのすばらしさにはすっかりまいってしまった。脱帽の一曲だ。

 「アイム・スルー・ウィズ・ラブ」はゆったりしたバラードで、深い表現力に裏打ちされていて、すてきな歌いっぷりに引き込まれてしまう。

 「サムタイムス・アイム・ハピー」は多くの歌手が歌っているヴィンセント・ユーマンス作曲の名歌曲だが、テナー・サックスのカデンツア風のイントロからヴァースを含めて歌い、他の歌手との区別化を計ったあざやかな歌唱で、テンポを上げてからは、スキャットも伴い、ジャズ歌手としての実力を見せつける。テナー・ソロも迫力十分だ。

 「スイート・ロレイン」はナット・キング・コールの名唱が有名だが、クリスチャーナはピアノの洒落た伴奏で、ソフィスティケーテッドな歌い方で、キャバレー歌手的な都会の味わいをよく出している。気品がなんとも魅力的だ。

 「デイ・イン・デイ・アウト」はルービー・ブルーム作曲で、歌手としても名高いジョニー・マーサーが作詞した佳曲。クリスチャーナのテクニカルな歌唱がさえ渡っている。アップ・テンポで、スキャットをはさみ、ジャジーな歌に圧倒されるが、テナー・サックス・ソロも歌に負けていない。疾風のごとき歌いっぷりはみごとの一言につきる。

 一転して「ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー」はソフィスティケーテッドな優雅な歌い方に変わる。この変化自在なところが、彼女の個性であり、魅力だろう。

 「ネバー・ウィル・マリー」はあまり知られていない歌だが、フランク・レッサーの作詞作曲。スキャットをはさんでの元気な歌がいい。

 「ビー・ウィッチト」はリチャード・ロジャースの代表作で、クリスチャーナもロマンティックに歌うが、ソプラノ・サックスの北欧的何ソロが心にしみる。アルバム中特に好きな一曲に挙げたい。

 ラストの「リトル・ホワイト・ライズ」はウォルター・ドナルドソン作詞作曲の佳曲。クッションのいいアンサンブルにのって、自然なスイング感で歌っており、一杯飲みながら聴きたくなるジャジーなムードは最高だ。

  ともあれ、くり返し聴くほどに味の出てくるアルバムだ。ぼくはもう5回ほど聴いたが、5回目がいちばんいいと思った。すかっとした気分のいい歌いっぷりだ。はっきりいってヨーロッパの女性ジャズ・シンガー中、一、二を争う実力者だとおもう。ヴォーカル・ファンの必聴をすすめたい。クリスチャーナ:ヨーロッパ女性ジャズ・ヴォーカルの最高峰_c0003620_23245028.gif




by icelandia | 2005-03-01 15:54 | Jazz | Trackback | Comments(1)
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Commented by respectsqeeze at 2005-03-02 20:24 x
うはー。
静寂の余韻も最高でしたが
クリスチャーナも素敵です。
視聴した中で
一番はスイート・ロレインがお気に入りですね。
クリスチャーナのCDも欲しいなぁ。
でも、金欠なんです(T_T)
余裕が出来たら、またお願いしますね!
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