オール・バイ・マイセルフ

 お前だけかよ! 思わず声を荒げてしまいそうになる看板に出くわした。これは京阪宇治線『宇治』駅前で見つけたもの。当連載初の京都ネタだ。



 この看板を見て、思わずだいたひかるのネタを思い出したのは、わたしだけでしょうか?

 タイムリーというか、シンクロニシティというか、先日、だいたひかるさんにインタビューする機会があった。彼女が語る家族にまつわるエピソードに、泣かせるものがあったので、ぜひ聞いていただきたい。

 ある日、彼女のお母さんが興奮気味にこう言った。「池袋に、とっても美味しい鶏肉料理の店を見つけたから、一緒に行こう」と。そして彼女は、期待に胸膨らませて母親に付いていった。当時彼女たち一家は埼玉のかなり奥の方に住んでおり、池袋まで出るには約1時間半かかる。そして1時間半も電車に揺られてまで、母が娘にどうしても食べさせたいと言ったその美味しい鶏肉料理の店は、

 ケンタッキーだった

 ケンタッキーのフライドチキンは確かにものすごく美味しい。しかし、わざわざ池袋まで出ずしても、埼玉にもあっただろう。当時いまほど各地に普及はしていなかったかもしれないが、それでも池袋一店舗のみではなかったはずだ。彼女は知っていた。ケンタッキーが、けっこうあちこちにあることを。でも言えなかった。そしておいしいおいしいと、それを食べた。

 これ、すごくいい話だと思いません? 娘に美味しい鶏肉料理を食べさせたいと思った母親。それがチェーン店であることを知っていながら、母親の前で笑顔で食べる娘。この話を聞いて、感動で鳥肌が立ちました

 そしてこれを聞いて、サラリーマン時代の同僚女子の話を思い出した。

 彼女には彼氏がいた。この彼氏、日頃は外出を億劫がり、遊びに行くならパチンコがいいと言い出すような男。優柔不断かつ出歩きたがらないので、デートコースはいつも彼女が決めていた。

 しかし、どういう風の吹き回しか、ある日、彼氏はこう言った。「めちゃくちゃオシャレなレストランを見つけたんだ! クリスマスにはそこに行こう!」と。彼氏の方からデートプランを提案するなんて初めてのこと。彼女は涙が出るほど嬉しかった。

 そしてクリスマスの夜。気合いを入れておめかしした彼女が連れていかれたのは……、ごく普通のファミレスだった。確かに往時ファミリーレストランはいまほど数はなかったが、若い女性なら誰しもそれがチェーン店であることを知っていた。着飾った彼女は、ファミレスの店内では間違いなく浮いている。恥ずかしくてたまらない彼女は、しこたま安いワインを飲んで酔った。

 あぁ、長々と書いてるわりには、この話、だいたひかるさんとなんの関係もないや。どーでもいいですよ♪

 その後、ふたりの付き合いがどうなったのか。おれ、その会社やめちゃったんで、知りません

*日記コラムブログはじめました。exciteブログ『吉村智樹の原宿キッス』

by yoshimuratomoki | 2004-12-07 23:51 | Trackback(1) | Comments(7)

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Tracked from 腹黒日記? at 2004-12-18 15:51
タイトル : 再会
トラックバックしてみたいよ~!「トラバ」とか言ってかっこつけてみたいよ~!と思っていたところ、「トラバ」せずにはいられないものを見つけてしまいました・・・ オール・バイ・マイセルフ ブログトップからなんとなく見に行ったところ、私好みの写真集(?)があったものですから、夢中になってひとしきり記事を読んでおりました。そのページの一番下まで行ったときに、ふと「VOW」の文字が。おや・・・あー!!この「吉村智樹」さんはあの・・・と思って筆者プロフィールを見ると、やっぱりあのVOW投稿人としてご高名でい......more
Commented by さん at 2004-12-09 09:56 x
久々のカキコです。
私はよく池袋を徘徊してるし、鶏肉好きなんで(-_^;)ピクっとキましたw
だいたひかるさんの話ってどれくらい前なんですかね・・・
朝からイイ話を読ませていただきました(@会社)

同僚さんの話のその後が気になります(><)/
Commented by yoshimuratomoki at 2004-12-09 13:49
さんさん、投稿ありがとうございます。

さんさんの投稿を読ませていただいて、大事なことを書き漏らしていたことに気づきました。だいたさんが子供の頃の話です。
Commented by ぴちぴちビーチ at 2004-12-09 21:23 x
ちなみに宇治市は、京都国体マスコットキャラクター「未来くん」残存率高し。(話の腰を折ってすいません)
Commented by 木の葉燃朗 at 2004-12-09 23:51 x
だいたひかるさんの話も、吉村さんの元同僚の話も、なんとなく情けないけれどいい話ですよね。
O・ヘンリー(多分)の、「夫が時計を売って妻のためにくしを、妻は髪を売って夫のために時計の鎖を買った」話みたいで。
Commented by yoshimuratomoki at 2004-12-10 00:47
ぴちぴちビーチさん 投稿ありがとうございます。なんですか、未来くんって。そういえば大阪にはまだ「花ずきんちゃん」があちこちにいますね。

木の葉燃朗さん、投稿ありがとうございます。だいたひかるさんの話はほかにもいいのがたくさんあって、「お兄さんが思春期の難しい時期で、イライラして家の物を壊し始めた。お母さんはそれを叱らず、『息子の気持ちがわかりたくて』と、同じように家の物を壊し始めた」て話とか。 
Commented by まみむめも at 2005-01-05 19:08 x
この間和歌山県橋本市駅前にまことちゃんの像が立ってるのを見て
おったまげましたが、吉村さんはきっととっくの昔に生まれる前から知ってますよね。
Commented by yoshimuratomoki at 2005-01-05 22:48
まみむめもさん 投稿ありがとうございます。そうそう、生まれる前から知ってました。それでグワシしながら生まれてきました。

 ウソ! まったく知りませんでした。マジっすか?!
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