山村幸広の一日、一グラム

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2005年 焼酎「O.Henry」 8月30日
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 新潟の銘酒、「鄙願」(ひがん)の名声を築き上げたのは、小生が思うに食通作家 佐藤隆介である。気の利いた蕎麦屋には必ずそれが置いてある。それが置いてあるか、否か、が判断基準とまで言っている。確かにいい蕎麦屋にはいい酒がある。それが「鄙願」である。小生の義理父に言わせれば、東京で良い店には必ず菊正宗がおいてあるという。そして必ず「湯煎」で出す。当然、「ぬる燗」である。佐藤先生もはっきりと言う。「ぬる燗と熱燗は違う飲み物である。酒はぬる燗で飲むものである。」

 その酒をこよなく愛する、佐藤先生は焼酎を飲まない。その男が唯一飲む焼酎がこの銘焼酎、「O.Henry」である。「送るから飲んでみろ。」と頂いて包みをあける。まるでスコッチウイスキーのような箱に入ったその焼酎はまさに素晴らしい。まずは香りのインパクト。焼酎といわれずにその香りをかけば、99%の人がウイスキーの香りと言うであろう。しかし飲むとしっかりと麦の味がする本格派焼酎なのである。「百年の孤独」を熟成して、すっきりとまろやかに洗練されたのが「O.Henry」という感じであろうか。

 佐藤隆介はこの焼酎にほれ込み、この「O.Henry」という名をつけた。頑固に、金に困りながらも10年寝かせて、そして熟成15年もの焼酎をこの世に出したその情熱とその完成品の精度の高さに佐藤隆介は唸ったのである。この能登の銘焼酎のいわれを佐藤先生が書き下ろしている。そして先生がこの「O.Henry」の飲み方やつまみのレシピをつけた小冊子がこの焼酎に同梱されている。この25ページの小冊子を読むだけでも、この1瓶を買う値打ちがあるというもんである。

 間違いなくこの焼酎がブームを巻き起こすであろう。小生の焼酎の選択肢がひろがった。焼酎は、「兼八」「銀の水」「O.Henry」である。先生の言葉をここで引用させて頂く。

本物とは本物しか受け容れない。
本物と本物は、黙っていても
お互いに相容れる。
O.ヘンリーを飲むたびに
思うのはこのことである。

佐藤隆介が選んだ焼酎は、伝統と格式の中で生まれた、ヌベール・ジャパニーズ・スピリッツである。「乾杯!」

山村幸広

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  • by yamamura2004 | 2005-08-31 00:59
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