山村幸広の一日、一グラム

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東京人の為の京料理  2月12日
 先日、味の師と新橋の和食、「京味」(きょうあじ)さんでご馳走を頂いた。東京では老舗の京料理のお店であり、ご主人はマンガのモデルにもなったほどの有名人。東京でも最も有名なお料理屋さんの一軒である。店の素晴らしい雰囲気とこの有名なご主人が故、テーブルや個室よりもカウンター席が先に予約で埋まる。お店に入った瞬間に、「この店がまずいはずはない。」という雰囲気が堂々と伝わってくる。新鋭の料理人におされぎみの老舗が多い中、決して期待を裏切らない老舗であろう。

 最初にだされた、京人参の赤みが嬉しいかす汁は、その暖かさと美味しさにほっと一息をつく一品である。八寸の前に、小ぶりの汁物(おろし、うらごし、葛でといた物など、なぜか「どろっと」した物が多い。)が出されることが京料理屋さんには多いが、フレンチのアミューズの様にそれを頂けばその店がわかると言っても良い大切な一品である。何せ、始めて来たお客さんであれば、お店が一番最初に出す店の味なのだから。その後も季節柄の食材を沢山頂いた。焼物に出された、「まながつおの西京焼き」。基本中の基本の品を堂々と出す、実は勇気のいる料理。締めの鮭のご飯はパリパリに焼いた皮を細切りにして身とまぶしてある。鮭は皮が一番おいしい魚(皮がおいしく食べられる数少ない魚)と言う通がいるぐらい皮が美味いが、ご飯とたっぷり米の上にのせられた鮭の身と皮、真に三位一体というご飯。これを楽しみに来店される方も多いだろう。デザートで頂く「葛きり」は、目の前で葛きりを作ってその場で出される。そしてその甘味を上品に抑えた黒蜜と頂く、本当に日本の甘い物も極上なんだと再認識させられる絶品である。こちらの冷酒は飛騨の「とびきり」というお酒。やはりこれほどの料理であれば絶対に日本酒ですよね。でないと失礼でしょ。っと自分に言い聞かせ、その切れ味の良い、決して料理を邪魔する事のないお酒を一緒に堪能させて頂いた。味、ご主人を中心に若い方々のきびきびした動き、そして又手際が素晴らしい。従業員の皆さんが役割を理解されている。10品ほどのコースであったが、ご飯を食べ終えたのは開始から1時間10分後。デザートを終えて店を出るまでの所要時間は1時間30分であった。眠くなるほど、一品一品待たされる店が多い中、気持よく食べ終えられるのも名店のポイントである。

 こちらのお店は京料理であるが東京人向けの味付けも意識されているように思える。御醤油の味も関東っぽく感じられる品がたくさんある。これは意識的にされているのだと思う。なにより白身の刺身(この日は河豚)を、たまりの中に添えられた、かわはぎの肝で合わせて頂く。これはやはり東京人、関東のお客さんを意識された工夫であると思う。鮨屋でも、関西はうまい白身を一本仕入れておけばなんとかなるといわれるが、東京では白身ではなくマグロとなる。東京の鮨屋はマグロの仕入れに勝負をかける。関西のお客さんは白身にこだわりを見せるが東京のお客さんはそうでもない人が多い。言い換えればあまり白身はお好きでない方が多いのだと私は思う。そんな方々に白身とかわはぎの肝を一緒に食べてもらう事により、まったりと濃厚な味を楽しむ事ができる。長い年月、東京で勝負された中で得た、計算ずくの一品であると思う。

 お値段的に頻繁には行けないが、値段以上の値打ちを実感できる数少ない京料理屋さん。京都出身の私としては一生大切にしたいお店である。ご主人がいつまでもお元気で店に立たれる事を願ってやまない。

PS 鮨 その2は現在、思案中です。すいません。
山村幸広

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  • by yamamura2004 | 2004-02-12 21:58 | Trackback(3)
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    東京人の為の京料理  2月12日 ご馳走、というくらいだから「文字通り、馬に乗って走り回ることで、客人に振舞う食事のために走り回って食材を探すことを意味し、もてなす際の食事のことを言うようになった」ということでうまいメシをたべたという話はそれでよかろう。わたしもたべてみたくなった。 語源辞典 でもね、あの詐欺師の親父が書いた「一杯のかけそば」もなけるじゃないかね。そういう話はどうだい。 一杯のかけそば -- さてさて、わたしはというと。 自宅から歩いて5分もしないところに1件のそば屋がある。まあ、だれの家でも近所にそば屋とラーメンやとトンカツ......more
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