
ここ数日更新が止まってたのは
この映画から受けたショックのせいであったりなかったり。
どう書いていいものか。
まぁひとつ、見切り発車で出発進行。オープニング、学校にて。
鍵の閉まったトイレのドアの下から流れ出す大量の血。
誰かが手首を切ったらしい。ここから映画内時間はその日の朝までさかのぼり
登場人物たちが順に紹介されていきます。
それぞれに問題を抱え、テンパっている高校生たち。
1枠 まわりの人間を見下す、エリート志向のマーカス。
2枠 どうやら妊娠してしまったらしい、内気なメロディ。
3枠 ゲイをカミングアウトし、家族と衝突するショーン。
4枠 おもらし癖が直らず、いじめを受けるスティーブン。
5枠 病的なまでにひたすらマッチョであろうとするルーク。
6枠 恋愛依存体質で、嫉妬に狂うサラ。・・・はい、出走馬は以上。
いよいよここから
”リストカットダービー”の開幕でーす!見事テンパリポイントを積み重ね
ラスト(=オープニング)で
手首を切るのは誰でしょー?
子供たちがじわじわと精神的に追い詰められていく姿を延々と見せ
最後にリミットを超えちゃうのが誰なのか
いわゆる”犯人(被害者ですが)当て”をさせながら
その好奇心を、映画を前進させるガソリンとして使用。
この映画、ぱっと見こそ悩める若者たちを描いた「中学生日記」ですが
実質は『バトルロワイヤル』チックな
生き残りゲーム映画なんですねー。
岡崎京子の『リバーズ・エッジ』もこれと同じ構成でした。
しかも何がムカつくって、この企みがズバリ的中してること。
非道だけど・・・面白い!面白いんだよ!(涙)派手な演出はほとんどありませんが
上記の大がかりなギミックの他にも
随所に小ギミックをはさみこんでまったく観客を飽きさせない
実刑覚悟の確信犯。異常な緊張感がみなぎるラストを見終わって
「大傑作や・・・」と震えつつも
この監督の“上手さ”が微妙に引っかかっている私。
こんだけデリケートな題材を
こんだけ手際良く”エンタテイメント的に”見せられて
何かこう、後ろめたいってゆーか不安ってゆーか
これってアリなの?って誰かに聞きたい気持ちになってしまった私。
・・・そのときスタッフロールの最後に、こんな言葉が。
「××に捧ぐ」(「××」には劇中で自殺した人物の名前が入ります)
へ?何これ?何?何?え?えええ?
何何何なになになに???????
今のって実話なのー?
まぁそんで、ネットで検索。
以下のような事実に行き着きました。
これがデビューのムラーリ・K・タルリ監督は
友人を自殺で失った半年後
自らも人生に絶望して自殺の道を選ぶが
幸いにも一命を取り留めたのをきっかけに
弱冠19歳で本作の製作に取り組み
2年の歳月をかけて完成させたという。(
allcinema ONLINEより抜粋)
・・・しばらくPCの前で言葉を失ってましたわ。まぁ宣伝文句ですから多少の誇張があることを勘定に入れても
この監督が友人の自殺に非常に深くコミットしたことは事実でしょう。
人は自分にとってそれだけ切実な出来事をここまで冷静に描けるものなのか?しかもまぁ・・・19歳って、ねぇ。
「作者と作品は無関係」って意見
基本的には私も賛成ですが
ものを作る人間のはしくれとしては
正直、かなりのショックを受けました、はぁ。
まぁ逆の言い方をすれば
切実ってことは、それだけ人に伝えたい気持ちが強い訳ですから
そんな時こそ、とことん客観的になって
「見せ方」を考え抜く必要がある
それが演出というものの、本来の意味なのかもしれません。
最後に一言だけいいでしょうか。
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